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「……あ、Aちゃん
…おはよう、今日は早いんだね」
ジミン先輩は、
弱々しく微笑みながら
ジョングクの席から立ち上がった。
「…おはようございます、
先生に呼び出しくらっちゃって」
「そっか
朝から大変だったね」
「…はい、まぁ」
沈黙が広がる。
少し、この場所に居ずらくて
ちらりと横に立っているジョングクを見ると、
下唇をかんで、
グッと眉間に皺を寄せて
何かを我慢しているような、
そんな表情をしていた。
「……なんかAちゃんには
女々しいところ見せちゃったな」
ジミン先輩の声にハッとして
また視線を戻す。
「まるで失恋した女の子みたいだよね、
好きな人の席に座って感傷に浸ってるみたいな」
「……あー、いや、」
返答に困っていると、
視界に入ってきた、
ジョングクの机の上の、新しい菊の花束。
もしかして、
「あの花、ずっとジミン先輩が……？」
そう言うと、
先輩は少し眉毛を下げながら、
「うん、そう
……俺に出来ることって、
これくらいしかないから」
「てっきり先生が用意しているものだと」
「あ、他のみんなには
そういうことにしておいてもらえない？
なんか、恥ずかしいからさ」
そう言って鼻の下をかく先輩。
そのくせは、何だかジョングクに似ていた。
「あ、じゃあ
俺そろそろ行くね」
「あ、はい」
「うん」
そう言って先輩は
さりげなく私の頭をぽんと撫でた。
すると、
「……Aちゃん、
なんか、ジョングクの匂いがする」
「……へ？」
「あ、いやごめん
今のはさすがにキモいよね、ごめん
じゃあね」
そしてそのまま先輩は
教室から出ていった。
……なんだろう、今の最後の発言は。
「……幽霊って匂いも移るものなの？」
先輩の言葉に少しドキッとして、
自分の袖の匂いを嗅いでみるけど、
なにも分からなかった。
「ほんとに私、ジョングクの匂いしてるのかな」
「A」
「ん、なに？」
呼びかけに振り向くと、
ジョングクは突然、
静かに
ぎゅっと私を抱きしめてきた。
温かさも感覚も何も無いけど、
視界だけは、ジョングクでいっぱいになった。
耳元でジョングクが囁く。
「俺、お前がいないと無理」
「……いるじゃん、ここに」
「……うん、いてね」
「……いるよ、ずっと」
やっぱりジョングクの様子がおかしい。
おかしいけど、
何も聞けなかった。
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ににに(プロフ) - テヒョンの4‘OCLOCK聴きながら読んでてもう目がナイアガラの滝ですよ。もう素敵です、続き楽しみっす。 (2019年4月22日 20時) (
レス) id: adea3fa211 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - ああ、もう涙腺崩壊。笑笑 本当に24話で涙が止まらなくなってしまってとりあえすコメントさせていただいてます。こんなに素敵な作品に出会えて良かったです。泣 (2018年2月7日 0時) (レス) id: f686d690fe (このIDを非表示/違反報告)
m - Twitterなどでお話しかかれてますか！？書かれてるならぜひみたいです！お話しすごくだいすきです！ (2018年1月27日 11時) (レス) id: 229badfe20 (このIDを非表示/違反報告)
りんごり - 凄く面白くて一気に読んでしまいました笑更新楽しみにしてます。頑張って下さい(^ ^) (2018年1月4日 20時) (レス) id: 555706a24a (このIDを非表示/違反報告)
ゆずちゃん - 更新頑張ってくださいね！？もう、メッチャ応援しますから！ (2017年12月31日 0時) (レス) id: 7514c48f96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LILY
| 作成日時：2017年10月21日 22時
