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「というわけで、薔薇買ってきてくんない？」
「アホなの？」
授業中に幽霊と質疑応答なんてしていたら
周りの人から見たらマジでやばいヤツだから、
授業の間はジョングクの言葉を全スルーして
放課後、誰もいない教室でこっそりと喋っている。
「えー、だって菊の花とか暗くない？」
「そりゃ死人に薔薇の花を生ける人いないでしょ」
「俺死んでないんだけど」
「いや死んでるでしょ、だって、」
と言いながら、ジョングクの腕にパンチをすると
スッ、と私の手は彼の腕を貫通して空気を切った。
ジョングクは幽霊ではあるけど
体が透けて見えるわけではないから
なかなかにグロテスクな見た目になる。
「ほら、貫通した」
「実はこれ痛いって言ったらどうする？」
「え、まじ？」
「うそです」
へへ、と笑いながら
ジョングクは窓の縁に腰掛ける。
「まぁ体は死んだとしても
心は死んでないから、俺」
「……あっそう」
「実は次の期末試験とか勉強してたりする」
「え、まじ？」
「うそです」
またへへっと楽しそうに笑う彼にげんなりとする。
こちらの気も知らないで
ヘラヘラと笑っちゃって……
こっちがどれだけあんたが死んだと聞いて悲しんだと思ってるんだ！！！
と、叫びたいところだけれども、
生憎そんなことを言ったらめちゃめちゃ調子に乗るので、
心の中に封印する。
「それにしても、
何でお前にだけ俺が見えるんだろうねー」
私のことをまじまじと見ながらジョングクが言う。
「ね、ほんとにね」
「いや何でそんな迷惑そうな顔すんの」
「迷惑だからだよ」
「つめたー」
本当に、なんで私にだけ見えるのだろうか。
私は決して霊感は強くない。
今までこれっぽっちも幽霊なんぞ見たことなかった。
それなのに、ジョングクのことだけは鮮明に見える。
ジョングクのことを愛している人はたくさんいて、
きっと、その人たちは毎日彼の姿を見たいと泣いて願っていることだろうから、
どうせなら、私のような他人ではなくて、
彼と関わりの深い人に見えたら良かったのに。
私なんかがジョングクとこうやって話すことが出来るのは、
色々な人に申し訳ないと心から思っていた。
そして、そんなことを思うことが少し辛かった。
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ににに(プロフ) - テヒョンの4‘OCLOCK聴きながら読んでてもう目がナイアガラの滝ですよ。もう素敵です、続き楽しみっす。 (2019年4月22日 20時) (
レス) id: adea3fa211 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - ああ、もう涙腺崩壊。笑笑 本当に24話で涙が止まらなくなってしまってとりあえすコメントさせていただいてます。こんなに素敵な作品に出会えて良かったです。泣 (2018年2月7日 0時) (レス) id: f686d690fe (このIDを非表示/違反報告)
m - Twitterなどでお話しかかれてますか！？書かれてるならぜひみたいです！お話しすごくだいすきです！ (2018年1月27日 11時) (レス) id: 229badfe20 (このIDを非表示/違反報告)
りんごり - 凄く面白くて一気に読んでしまいました笑更新楽しみにしてます。頑張って下さい(^ ^) (2018年1月4日 20時) (レス) id: 555706a24a (このIDを非表示/違反報告)
ゆずちゃん - 更新頑張ってくださいね！？もう、メッチャ応援しますから！ (2017年12月31日 0時) (レス) id: 7514c48f96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LILY
| 作成日時：2017年10月21日 22時
