# たおる - りく ページ35
やっと中学校を卒業できて、進学先まで決まったのにこんなに寂しいのは、きっと同じ中学の人が居ない高校に進学するから。不安も混じっているんだろう。
家でじっと座っているのも嫌で、あてもなく下しか見ずに辺りをふらふらと歩く。
此処はどこだろう。
橋の下…芝生の上…
どこまで歩くんだろう、そんなことを考えていると頭に何かが当たった。
「すみませーん！」
制服の男の子が此方へ走ってくる。
「大丈夫ですか！？」
そう声をかけられて頭に当たったものに目をやると少しだけ水の入ったペットボトルだった。
「怪我は？」
「えっと…大丈夫です…あ！もしかしてここ私有地ですか」
「ちょっと撮影のために借りてるんです」
「お邪魔してすみません」
「俺ももう帰るところなんで大丈夫ですよ。怪我がなくてよかったです」
ホッとしたような表情を浮かべ、目を細めて笑う彼。
「あ、ちょっと濡れてる…これどうぞ」
「すみません、ありがとうございます」
心遣いに恐縮しながら徐に近くにあった彼の私物であろうカバンを見ると、自分の進学先の指定カバンだった。
「あ、そのカバン」
「もしかして同じ高校ですか」
「春から通学するんです」
「じゃあ後輩だ」
少し緊張がほぐれ、彼も砕けた口調になった。でも不思議と嫌じゃない。むしろ嬉しかった。
「じゃあ、気をつけて」
手を振って自転車に乗って行った彼のを見て、タオルを返し忘れていることに気づき、精一杯の大声を出した。
「あ、あの！タオル！」
「入学した時に返してくれたらいいよ！」
彼も大声で返事をしてくれ、また手を振ってくれた。
寂しさが完全に消えたわけじゃない。
だけど進学先への不安は消えていた。
「ありがとう、先輩」
そっとタオルを抱え込んだ。
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はなまる(プロフ) - チョコレートスモーカーズのお話はまだ書いていませんか？？間違っていたらすみません(*..) (2017年8月5日 3時) (
レス) id: f44c2ecff6 (このIDを非表示/違反報告)
ただの高校生 - こちらの方も頻繁にコメント確認しますので感想等あれば是非書いていただけると嬉しいです！ (2017年3月17日 20時) (レス) id: ed7f326cde (このIDを非表示/違反報告)
ただの高校生 - ももたんさん» 本当に嬉しいコメントありがとうございます…にやにやがとまりません…ぜひぜひ！！いつでもリクエストお待ちしてます_(´･` _ (2017年3月15日 19時) (レス) id: ed7f326cde (このIDを非表示/違反報告)
ももたん(プロフ) - わああ！ありがとうございます(´;ω;`)すごい良かったです！ただの高校生さんの小説ほんとに大好きで見まくってたので嬉しいです…！良かったらまたお願いします(>_<) (2017年3月15日 17時) (レス) id: 1088910e6e (このIDを非表示/違反報告)
ただの高校生 - ももたんさん» 細かい設定を下さると書きやすいです〜ありがとうございます_(´･` _ご意向に沿えるか不安ですが書いてみたのでよろしければ！ (2017年3月15日 2時) (レス) id: ed7f326cde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ただの高校生 | 作成日時：2017年3月3日 3時
