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きゅう ページ9

(文化祭-阿部顕嵐-)







廊下の端、目の前でニコニコ笑っている顕嵐を腕を組みながら睨み付ける。






「そんな怖い顔しないで??
久々の再会じゃ〜ん、ね?」






「ほんっと軽いね...しかも彼氏とか嘘ついて」







黒いカーディガンを羽織ったような顕嵐は一見同い年、またはそれ以上に見えるけど実際は一個下の他校の後輩。








「あながち間違いじゃないでしょ?
元、が付くけど一時は凄い愛し合ったじゃんか、ねえAちゃん」







慌てて顕嵐の口を塞ぐものの時すでに遅し、顕嵐の視線の方向に目を向けるときしくんが宣伝用のボードを持ち気まずそうに立ち尽くしていた。







「あーっと...彼氏?」







「ちが、」








「そうなんですよ、いつもAがお世話になってまーす」







塞いだ手を避けられ私の言葉を遮って顕嵐は貼り付けたような笑顔を浮かべる。







それはきしくんへ挑戦しているようにも見えて...いや、それは気の所為かな。







「こちらこそ、いつもお世話になってます。
Aの事宜しくね」







「ちょ、きしくん!」







そのままきしくんは教室の方向へ向かっていく、ねえなんで、今名前で呼んだの?







「...ムカつく、」







「え?」







「何でもない、ねえAちゃん、折角だし案内して?
それくらい良いでしょ?」






私が聞き返すと顕嵐は緩く首を振り無邪気な声を出そうと努めているように見えた。








少し寂しそうに見つめられたら私が断れないのを知っている顕嵐はとても狡い。








.

じゅう→←はち



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Mii24(プロフ) - 苗字が(名字)のまま (2019年7月14日 14時) (レス) id: 7e09416ba7 (このIDを非表示/違反報告)
にな - とても面白かったです!! (2018年12月30日 15時) (レス) id: baa5a8cf8e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:岩里 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/chisaco17/  
作成日時:2018年9月24日 15時

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