はち ページ8
(文化祭-1日目-)
きしくんの宣伝効果なのかどうかは分からないけど集客数はまずまず、といった具合らしい。
お客さんとして訪れてくれた人達のリストを見ていると、リストに影が落ち目の前に誰かが立ったのが分かった。
「いらっしゃい...顕嵐?」
「久しぶり、A」
顔を上げ営業スマイルを浮かべていた私の顔は強張って、思わず身構えると彼は小さく笑った...気がした。
「あれ、Aちゃんの彼氏?」
「あーうん、そうそう」
同級生の問いに私が首を振りながら否定をする前に顕嵐が答えてしまった。
「じゃあちょっと行っておいでよ!今は暇な時間だし私1人でも大丈夫だから」
優しい同級生はとても要らない気遣いをしてくれる。いや彼氏でも何でもないんだけど...。
「ありがとう...ごめんね!御礼はちゃんとするから!」
顕嵐にちゃんと釘を刺さなきゃいけない事が今急に出来たから、この申し出は有難いって事で甘えさせて貰う事にした。
立ち上がり15cmは差のある整った顔を睨み付けると、顕嵐の襟首を掴み廊下の端まで連れて行った。
顕嵐はただでさえ目立つのに無駄に笑顔を振り撒くから、私が何か悪い事をしているような視線を向けられる。
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Mii24(プロフ) - 苗字が(名字)のまま (2019年7月14日 14時) (レス) id: 7e09416ba7 (このIDを非表示/違反報告)
にな - とても面白かったです!! (2018年12月30日 15時) (レス) id: baa5a8cf8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:岩里 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/chisaco17/
作成日時:2018年9月24日 15時