空手と田中さん! ページ8
「さっき言ってたじゃない。『そんな猫知らん』って」
「うん」
「何で、この人は私達が猫探してるって分かったの?探し物がある、って言っただけなのに」
そう言えばそうだ。
太郎は、猫を探している、とは一言もいっていない。
「あぁ〜!」
モモカの説明に、納得する太郎。
「な…!」
唖然とする男。
「猫の事知ってるなら、早めに教えてくださいよ…」
太郎が雷札をスッと構える。
脅しているつもりなのだろうが、何も知らない人にとってはただ神様への信仰が強い人にしか見えないであろう。
「黙れ、無傷で帰れると思うな!」
男は、一種の謎解きをクリアしたモモカに向けて拳を凄まじい勢いで押し出した。
「わっ」
「モモちゃん!」
だが、モモカはあっさりしゃがんで避ける。
「あ?」
男はつい間の抜けた声を出す。
「あんた、覚悟しなよ!モモちゃんは、空手習ってる春姫(はるき)って言う友達に空手教えてもらって、今じゃ空手が大の得意の春姫ともいい勝負ってくらいの…」
「咲。外野は黙ってろ」
レンがクールに咲をたしなめる。
「…というか、あなた見た目的にライフセーバーやった方がいいですよ?」
モモカが立ち上がりながら言う。
「何だと…!」
ブチギレた男。
2発目のパンチを放つが、モモカは拳を受け止め、くるりと後ろに回り込み、掴んだままの男の手を、男の背中に押し付けた。
空手とは関係無いが、まあ、男は「参った!」とやられたようだし、何でも良い。
「あぁ、その通りだ。俺はその猫を知っている。海の家にもよく遊びに来てくれるしな。あ、俺は田中。…にしても、最近あの猫来てないなぁ」
強面だが、意外と話せる人だった。
「ありがとうございます。さぁ、次は裏路地とやらだ」
レンが代表して礼を言い、探偵団は次の目的地に向かった。
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ヒメアミ(プロフ) - 姫乃さん» 早速ありがとうございます…!!もう色々と嬉しすぎて何がなんだか…副幹部、手強いです!札神、楽しみにしていただけるなんて嬉しいです!ギャグ、自分でも笑える物を目指して書いているので面白いだなんて嬉しいです!笑ってくださったなんて… (2020年5月22日 14時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
姫乃 - 失礼します!更新したの早速読みましたー!相変わらず面白いです!!ログインしたら真っ先にお気に入り登録したいです!手強い副幹部にとうとう最終手段使っちゃうんですね!札神、楽しみです!ギャグも面白くて最高です!静かに笑いました!レンや咲の一言が…(笑) (2020年5月22日 13時) (レス) id: 776d4f88c7 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - 姫乃さん» 妖札石探偵団を選んでくださるなんて…とてもとても嬉しいです!小説書いてて良かったなって思います!小説家になりたいのであなた様みたいな方がとても後押しになります!モモちゃんと水!ありがとうございます!私もその2人なんか好きです! (2020年5月21日 16時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - 姫乃さん» ありがとうございます!!凄く面白いだなんて!私などには勿体ない言葉です!文章力も謎解きも褒めていただけるとは…いえいえとんでもありませんよ!更新、なかなか出来ずすみません!…!?チーン←嬉しさのあまり逝去 星の数ほどあるオリジナル作品の中で (2020年5月21日 16時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
姫乃 - 失礼します!すっごく面白いです!!文章力も謎解きも凄いですね!もっと評価受けるべきだと思います!更新いつまでも待ってますので!今まで読んだオリジナルの中で一番好きです!!全員好きだけどモモちゃんと水がなんか好きです! (2020年5月21日 14時) (レス) id: 776d4f88c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヒメアミ x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HIMEHP/
作成日時:2020年2月17日 16時