妖札石探偵団 〜推理ファイル1〜

自己紹介とバトルスタート！ ページ37

皆で呆れたりしていると…

「かかれ！副幹部共！」

ボスは急に副幹部達に命じた。
いくらなんでも急すぎでは無いのか。

「ちょ、自己紹介ぐらいしない？名前分かってないと呼ぶとき不便…」

「呼ぶ事、ねーだろ！」

太郎の天然ボケにレンのツッコミは、妖札石探偵団の名物だ。
まぁ、太郎の言う事も最もと言えば最もなので、名前だけ紹介する事に。



レンと向かいあっている少年は炎と書いてエン。
髪が燃えてるみたいだが、燃えてないのだろう。
言わずもがな、炎を操る。
咲の前には水と書いてスイ。
クールビューティーな印象を受ける少女。水を操る。
太郎の前には雷と書いてライ。
炎と同じく髪型で属性を表している少年。
モモカの前には花と書いてハナ。分かりやすい読み方である。
可愛い見た目だが花に乗っており怪しさを隠せない小柄な少女。
4人共探偵団メンバーと同年代。
まぁそんな感じで、四つ巴という事だ。

「怪しいボスがいると、社員も怪しくなるもんだね」

太郎がしみじみと言う。

「こういう悪の組織って、大抵全員怪しいモンだろ。常識だ」

レンがいとも簡単に太郎の説を切り捨てる。
…と、急に副幹部らがとびかかってきた！

「わっ」

「危ねー」

「何さっ」

「えぇっ」

皆思い思いの感想(？)を述べ、上やら横やらに素早く避ける。

「フン、油断を見逃してくれるとでも？」

「情けは無用。こちらの世界では常識です」

炎と水がニヤリと笑い攻撃を仕掛けてくる。
炎は真っ赤な炎を投げてくる。
水は凄い激流を放つ。
4人は普段絶対発揮しない運動神経にモードを切り替え、瞬間移動並みのスピードで避けまくる。

「見逃してくれとも言ってないし、情けをくれとも言った覚えは無いな！」

レンも負けじと、避けながら札から炎を出しまくる。マグマと等しい炎である。

「おぉ、神よ…哀れなる我らをお救いください…」

太郎は悟りを開き祈る。
…おーい、太郎、戻ってこーい…
あてにならない祈りをするより、体に全てを任せ逃げる方が命を救う事に繋がる。
咲は謎の力で浮く。

「何で、浮いてるの…？」

モモカが控えめにツッコむ。
手足をジタバタさせて必死に浮く咲には、そのツッコミに対応する余裕が無いようで、

「人間、信じれば浮けるよ…」

というバカとアホのハーフの答えをしている。

レンは苦労人！→←ボスと副幹部！

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