妖札石探偵団 〜推理ファイル1〜

社訓とイバラ！ ページ41

喜ぶ咲。

「イェーイ倒した！」

4人が少し気を緩めると…
急に水と雷が放たれた！
ローリングして避ける。

「油断ですか？味方がどうなろうと戦闘は続けるのがこちらの社訓です」

水がおっとりとしたペースで言い、滝のような水を噴射してくる。
一旦ひとかたまりになる皆。攻撃をとにかく避ける。食らう(？)

「あいつの持ってたメモにも、書いてある」

レンがメモ帳をめくる。

「…！？どこからそれを…！？」

水が攻撃の手を止めた。

「俺らをつけてきた奴を、太郎の雷で一発KOして、荷物をあさり、見つけた。ガムの中の書類も見つけた。暗号とも言えないのも解読しといた」

レンがあっさりと言う。

「あいつっ…絶対バレるなとあれだけ念をおしてきたのにぃ…」

雷が地団駄を踏む。

「さ、仲間がどうなってもバトルは続けるんだろ？続けようぜ」

レンがそっちがしないなら、と炎札から炎を一直線に発射した。炎がやられ、4対3。さっきレンが決めたそれぞれの対戦相手のバランスが崩れたので、誰が誰を攻撃するか分からない状況に。

「そうだったのよね」

花が平然として言う。

「あなた達、部外者…ですよね。私達の社訓を口にしないでいただけますか？」

落ち着いた口調は変わらないが、怒りが分かる声だ。水はレンの炎に対し、水を放った。

「社訓を見せるアホを雇ったお前らが悪いだろ、そういうのを逆ギレって言うんだぜ？」

レンは水の怒濤の攻撃を軽々と避けて言う。
雷も怒りと共に、雷をいくつも落とす。それを、太郎が雷札から直線の雷を出して、降り注ぐ雷の軌道を変える。
咄嗟に思い付いた作成のわりには、上手くいっている。
咲も負けじと水を放った。それが花に直撃した。

「栄養分をありがとなのよね」

「はぁ？」

妖しい笑みを浮かべる花に、咲が顔をしかめた。

「5年のくせに、植物…つまり花には日光と水と肥料がいることも知らないのか？」

レンが呆れつつ言う。

「イバラノミチ、なのよね！」

花はそう叫ぶやいなや、イバラの道を四方八方に作った。

「邪魔！」

咲が怒鳴る。

「私らにとっては、アンタ達の方が邪魔、なのよね」

可愛い見た目に反し、ズケズケ言う花。
レンは必死に炎でイバラを燃やすが、花が無限にイバラを作る。

「キリねぇじゃん！」

とうとう作業をやめたレン。
モモカは、必死に皆のサポートをしつつ、妖術でダメージもくらわす。
その時。
雷が必死に落としている雷が、花の乗っている大きな花の茎のすぐ横で落ちたのだ。

「ちょっと！何してるのよね！」

花が少し青ざめた顔で怒り狂う。

最終兵器は魔人！？→←本気と咲の決着！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す