【d!】夜烏の君は幹部になった【軍パロ】男主 (ページ23)

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22羽noside ページ23

先程の騒がしい邂逅から5分、結那はゾムとシャオロンに品定めされている。

zm「ほーん…この子が結那君なぁ…よろしくな」
sha「シッマが連れて来たっちゅう子やんな？…俺はシャオロン、よろしくな！」
yn『はい、よろしくお願いします！』

挨拶は手短だが、握手はぶんぶん振っていてすごく長い。
が、シャオロンがふと思い出したように尋ねる。

sha「あ、俺結那の能力見てみたい！」
zm「俺も！見せてえや！」
yn『あ、えっと…』

2人に見せてほしいと言われたはいいものの、結那は鎌の出し方がわからずにいた。

kn「結那？大丈夫か？」
yn『えっあっはい、あの、皆さんどうやって能力を使ってるのかなって思って…』
kn「あー…んっとな、強くお願いするんや。能力を使わせてくださいー！ってお願いするんよ」
yn『はい！わかました』

結那は教えてもらった通りにぎゅっと目をつぶり、強く願う。
すると、腹部から医務室の時に見たあの禍々しい鎌が出てきた。

zm「ほわぁ～かっこええな！」
sha「いやほんまな！」

死神の鎌のような武器を見て興奮している幹部たちを見ると、彼らももとは少年だったんだと思う。

zm「んふふっじゃあ結那のために鎌用の訓練メニュー考えんとな！」
sha「せやな！やったろやないか！」
yn『いいんですか？』
zm「ええよええよ俺がやりたいんや」

そう言ってポンポンと結那の頭を撫でるゾム。
それをくすぐったく思い、頬を緩める結那。

yn『えへへ、ありがとうございます』

今まで真顔だった結那の顔がほころぶ。…すると、ゾムの顔がぶわっと赤くなる。

yn『ゾム様、どうかなさいましたか？』

結那がゾムの顔を覗き込む。

zm「なっなんでもないっ！お、俺、やることあるから！もどっ、戻るわ！」

ボフンッと言って煙が立ち、次の瞬間ゾムは姿を消していた。

その煙は、少し桃色を帯びていた。