鬼哭啾啾【ヒロアカ】 (ページ9)

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苦い煙ページ9

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「……はあ、そうですか。それは厄介ですね」

『でしょ？でもオールマイト含めたプロヒーローが雄英には居るのに出しゃばりすぎた要求しちゃったな』

目良さんに今日合ったことを話せば目頭を抑えてため息をついていた。
苦労絶えないし、目の下真っ黒で心苦しい限り

「会長は良しとしてたのできっとその選択は当たりですよ。成長しましたね、君は」

『…そ、うかな』

目良が褒めればAは気恥しそうに目を逸らした
あまり褒められるのは慣れておらずなんて言ったらいいのかわからないのだ

それに、自分なんてまだまだだから

「Aは自分に厳しすぎるのでたまには褒めてあげるのも大切ですよ」

『……ありがとう』

「さあ久しぶりに一緒に一服でもしますか」

『ほんと？したいしたい』

年齢にそぐわないAの貫禄が外れるのは今のところ公安への人間だけである。
幼い頃からここの人間には沢山お世話になっているためかなり気を許している

そしてAは喫煙者である
公安でも黙認されているそうだ

『学校じゃ吸えないし久しぶりに目良さんとの一服〜』

「あまり本数増やしちゃダメですから」

『残念ながら少しずつ増えてくるよねぇ』

肺に煙いれてため息をつく
吸い始めたのはいつだったろうか…確か十二歳頃だった

はじめて、人を✖︎✖︎した日だ

何かに縋りたかった
縋るものも守るものも何も無い者は強いけど脆いから

「ギターに縋ればいいのでは」

『ええ、なんで考えてることわかるの？』

心を言い当てられ、ぎょっとする
しかし呆れたようにあなたの思ってることなんてお見通しですよ、と一蹴りされる

「…心底元気じゃない頃から今まで見てきてるんですから」

『はは、』

あまり思い出したくない記憶が顔を出して変な笑いが出る
未だにちゃんと思い出そうとすると呼吸が乱れる

いつまで経ってもまだまだ弱くて未熟でしようがない人間だ