鬼哭啾啾【ヒロアカ】 (ページ11)

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ゆくえはページ11

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個性を見たあの日から急にあいつを見かけなくなった
いつもおった屋上の階段にもいねぇ

何でこんなに気になってんのかは知らねェけどはっきり言えんのはあいつは、栗林は絶対に強いやつだから興味があるそれだけだ

あいつ何してンだよ、と舌打ちをし階段を降り普通科のエリアを歩いていたときだった

「ねぇ、Aもう何日も来てないけど…また怪我したのかな…」

あいつの名前が聞こえ思わず足を止める
恐らく栗林の同じクラスの奴だろう

「昔から運悪いとか怪我しやすいとか言ってるけどいつか急に死んじゃいそうで怖いよ、Aちゃん」

「連絡先とかも交換してないから聞こうにも…」

数日来てねェんか
そりゃ見ねぇわけだ

Aの友人さえも事情を知らないのならどうしようも無い、と諦め爆豪は自分の教室へ戻って行った

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一週間が経つ

ヒーロー科の生徒の名前、個性だいたい把握した
人間関係もだいたい…爆豪くんが緑谷くんとは何だか犬猿の仲っぽい

そしてまさかのエンデヴァーの息子もいる
これにはびっくり。炎も氷のハーフなんて強個性すごいなぁ〜〜

エンデヴァーとは一度会ったことがある
まあホークスの付き添いで挨拶しか交してないけど

ふぁあ、と欠伸をする
待機だけなので体を動かしていなくて訛りそう

帰ってすぐトレーニングしてるとはいえ、ヒーロー科を見ているとうずうずとしてしまう

伸び伸びとトレーニング出来るのいいなぁ
僕も同年代とやりあってみたいかも

真剣なヒーロー科のみんなの授業を親のような気持ちで見る。懐かしいなぁ、個性を引き出すトレーニングからはじめたの。

その時何かに取り憑かれたかのように頭がおかしかったから自分から過度なトレーニングをしては色んな人に限度を考えろと諭されたっけ

そのときは無我夢中で悪意から大切なものを奪われない強さを手に入れたかった

もう奪われる大切なものなんてないことを知らずに本当に滑稽だったな、自分

自嘲するようにけっ、と笑った