忘却の世界線【鬼滅×喰種】

-何処の世界だろうが ページ14

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「さて、柱合会議の前に君のことを教えてもらいたい。義勇からは聞いているよ。背から何やら不思議なものを出して鬼と応戦していたと」



お館様が私を見つめ喋り出す
不思議だ。この人の声を聞いていると…何だか落ち着く


柱達を見ていれば上の人間はどれだけ堅物ゴリラなのかと思っていたがゴリラではなかった




『…そうだよ』



「おい！お館様の前でその態度と口の利き方は何だァ！？」



先程まで竈門炭治郎を虐めていた奴が今度は私を虐めようとするらしい


傷野郎め。恥を知れってんだ
あんたのボスを私は別に崇拝してるわけじゃねえんだよ


すると、お館様と言われた男は宥めるような声音で言う


「…良いんだよ、実弥。それで…詳しく君のことを知りたいんだ、教えてくれるかい？」



子は聞き分けがないがボスはそうでもないらしい


然し…
きっと信じられないし信じようともしないだろうな

別に信じてもらいたいって訳じゃない
生きる希望もなけりゃ、価値すらない生き物だ




どうなったってこの際いい



『人間でも鬼でもない。





私は喰種だ』




「グール…？初めて耳にするね」



『主食は人間。そこは鬼と一緒だね？』



そう言った途端、柱達はお館様を守るようにして私の目の前に立ち塞がった


矢張りこの世界でもそうなんだ
知ってた。どうせこうなるってことくらい


　

「お前も鬼とは変わらないってことか」

　
私を連れ帰った冨岡義勇は言う


「お館様に近づいてみてください。柱全員で貴方を切り刻みます」


蝶のような女が言う


「人間を食うって鬼じゃん」


死んだ魚のような目をする男女は言う


そりゃそういう反応をするに決まっている
人間を食うこと イコールは敵だ




『あは、鬼と一緒にしないでよ。でもまあ、そっちが斬りかかるならやってみろ。それ相応のお返しはする』



「待ちなさい。先ず彼女の話を聞きたい。君の全てを話せるかな？」



お館様がそう言えば渋々柱達は退く



全て…？
出会ってすぐの人間に私の全てなんて受け止めきれないだろ




『…信じなくてもいいけどきっと私はこの世界の人間じゃない。今って大正時代だろ？私の生きてた時代は平成時代』



「へえ…其れでは君は他の世界から来たってことかな？」



『知らない、私が聞きたい。で、この話は終わり。突飛すぎる。世界線がどうのはどうでもいいだろ、あんたたちにとって』

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