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行きと同じように手を繋いでマンションまでの道を歩く
ソクジンさんは恥ずかしいのかこちらを見ずに、ぶつぶつ言っている
「なんで〜？カッコいいじゃないですか、バンドしてたなんて！」
「…俺にとっては恥ずかしいことなの！っとに、もぅ。
こんなはずじゃなかったのに…」
「ユンギさんもジミンさんもいい人そうでしたね」
「…」
「ん？」
突然歩くのを止めたソクジンさん
「はぁ、ほんとにこの子は…。」
そう言って近づいてくるソクジンさんは、なんの予告もなく私にそっとキスをした。
「！！」
驚きのあまりさっきまでのほろよい気分が一転
「はぁ。Aちゃんには、俺だけを見て欲しいの。
他の男のこと良く言っちゃダメ！わかった？？」
まるで子供に言い聞かせるように言うソクジンさん
「俺はAちゃんが好きだよ。
俺のものになって？」
「っっ！」
人生！こんなことってあるのでしょうか？
24年間生きてきて、こんな幸せなことは初めてだった
「ね、返事は？？」
私の両手を掴んで返事を急かす彼
「えっと…、はい」
「ほんと？わーやったぁ〜」
そう言って私を抱きしめる大きな肩
「大事にするからね」
耳元でいつもより低い声でそう言ったソクジンさんはまた私にキスをした
手を繋いで同じマンションに帰る
同じ階で降りて、同じ方向へ歩いていく
「じゃあ、今日はありがとうございました」
お礼を言って、自分の部屋へ帰ろうとすると、繋いでいた手に力を入れるソクジンさん
「…
うーん…
あー…」
繋いだ手を見たり、上を見たり…
何かと戦っているみたいだった
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作者名：Meit | 作成日時：2021年5月11日 0時
