花束で殴る

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静寂が続いた
外からは店の前の通りを走る車の音や退社直後のサラリーマンなどの足音がよく響いた

しかしそれはどこか違う世界のように感じた




｢貴方の気持ちなんて知らない、、

私の気持ちは貴方と違ってもう変わってる｣



喉の奥から絞り出すかのように呟いた
彼に言うわけでもなくその場に捨てるように


いや、自分に言い聞かせるかのように




声を出した時に少し力が入って体に力が入るようになった
私は弱々しくありながも彼の胸元を押し返した


彼は腕の力を緩めフッと鼻で笑った



私は顔を上げて睨もうと思ったがまたストレートな表情を向けらていたとして
それを見たら今度こそ彼を許してしまいそうで
顔は上げず必死力の入らない手で彼を押し返した



彼はすべて分かっているかのように私の頭上で笑っている


数年前よりもっと鍛えられた体
自ら触れていることに少し恥ずかしくなった



彼は私がずっと諦めず押し返していることに痺れを切らしたのか

緩めた腕をまた強く

彼が私を抱きしめた痕が出来てしまいそうなほど強く抱きしめた




今度は肺を圧迫されて物理的に息が止まった


｢嘘つき｣


彼はそう言って私の項にあるチェーンを指でなぞり辿った
そして私の胸元に手を忍ばせて服の中に隠れていたチェーンを見せつけるかのように引っ張り出した









そのチェーンの先には2つの指輪が通っていた


それをみて彼はやっぱりと妖しく笑った
彼の瞳はしっかりを私の目を捕えながら


逃がさないとでも言うかのようにチェーンの先の2つの指輪にキスを落とした





今息を吸ってしまったら酔ってしまいそうな程の色気だった


私は思わず息を止め目を強く瞑ってしまった






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更新遅れてすみません!!
夏休みが終わってしまってこれから1週間に1度くらいのペースになります。

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