花束で殴る

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翌日の朝



私は4時半に目が覚めた
いつもより早い起床だ

彼のあんな姿を見たせいかあまりよく眠れなかった


彼は生きていた


その事実と共に
隣にいた女性は誰だと不安になる私がいた

でも私に不安になる権利はあるのか
もう4年も会っていないそう会っていないのだ
互いの気持ちなんて互いに知らない


こんなのは付き合ってるとは言えない

私は彼のカノジョじゃない自分で私はそう結論付けた



そう改めて思うと母との電話の後のように気分が下がっていくのが分かる

この4年間で私の気持ちは変わらずとも彼の気持ちは変わっていた
4年前私しか映さない映せないと見つめてきた青い瞳はもう違う人と遠く向こうにしか向いていない


私が待つ待たない以前に彼は帰って来ない


私は“もし”帰ってきたらと何度も心の中で言った



4年前彼の私を見つめる瞳は何よりも熱かった
執着や依存を感じる程に

彼は私を求めていた



“もし”とは言っていた
でもどこかで彼は帰ってくるとその瞳のせいで深く信じ込んでいた

だから少しの間だが有希子さんの言葉で前を向けた
彼はあんなにも私を愛していたから


あぁ、でもそれはとんだ勘違いだった

彼からしたら迷惑な自惚れ女




私の胸に虚しさだけが残った


でも不思議と枯れたかのように彼を見たとき私の涙は流れなかった

私はただ彼の降谷零の虚像を追っていたのだ待っていたのだ



自分の気持ちの流れに任せるということは彼を中途半端に私の意識から消すということだ
私は中途半端に彼を私の中から消すことはしっかりと覚えていることより辛いことだと今更知った


春樹くんに言われたことを思い出す

忘れられないなら嫌いになって嫌いが無関心になるのを待つしかないと


私もそれが楽なんだろうと思った




楽していいかな




ごめんね零
嫌いになるね



そうして私は降谷零という人間を自分の中から消そうとした




でも彼を待った6年間
嫌いが無関心になることはなかった

私は結局彼を忘れられなかった





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なんか纏まってなくてすみません
こうヒロインの心情の変化は決まっていたんですが
どうしてそう変化するのかを考えていたら
辻褄が合う合わないでゴタゴタして2日程更新出来ませんでした

次の話から再会後の話になるのでスラスラとまでは行きませんが更新できると思います

というか、本当に評価お気に入り登録コメントありがとうございます
とても励みになってます
期待に応えられるように精進します

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