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38話 おでこ ページ39

『コナン君、とりあえず落ち着いて』


私の静止の声を聞かずにぺらぺらとホームズについて話し続けるコナン君


どうしよう、と困っていると大きな影が私達を覆ったと同時にコナン君が宙に浮いた


「『えっ!?』」

「いくら子供だからってAちゃんに近すぎないかな?」

「あはは、ごめんなさーい」

「Aちゃんも、子供とはいえ男なんだから油断しちゃだめだよ」

『ごめんなさい?』


コナン君を持ち上げたのはいつの間にか帰ってきていた唯川さんだったようで


帰宅早々によくわからない理由で怒られてしまった


私達の謝罪を聞いた唯川さんは満足したようでコナン君を地面にゆっくりと降ろしてくれた


自由に歩き回れるようになったコナン君は唯川さんから逃げるように部屋を出ていった


二人きりになると倒れる前のことを思い出して思わず全身に熱が籠った


唯川さんは、コナン君を見送った後こちらをじっと見て微笑む


「もう、大丈夫そう?」


そしてそっと伸ばした右手を私の頬に添えてそう尋ねた


触れられてる頬に徐々に熱が集まっていく


それを唯川さんも掌から感じたようで


「えっ!?熱出しちゃった!?」


そう言って、頬からおでこに右手を移動させた


「んー、俺よりちょっと熱い・・・?」


自分のおでこに左手を当ててそう言う唯川さんに大丈夫ですと伝えるとそう?とまだ少し心配そうに手を離した


『唯川さんと距離が近くて照れちゃっただけなんで・・・』


顔を両手で覆いそういうと唯川さんは黙ってしまった


不思議に思い指の隙間から覗き込むと唯川さんは顔をすっぽり隠してしゃがみ込んでいた


『唯川さん?』

「ちょっと待って」


すーーーはーーーと、深い深呼吸を何回かして唯川さんは勢いよく顔を上げた


赤い顔を隠すこともせず私を見て唯川さんはゆっくりと口を開く


「Aちゃん」


しっかりと私の名前を呼ぶ唯川さんに顔を覆っていた手を離して返事をする


『はい』


唯川さんは、立ち上がり私の両手をやさしく包み込んで


「ごめん」


おでこにキスをした

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設定タグ:名探偵コナン , 諸伏景光 , 降谷零   
作品ジャンル:ラブコメ
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YMZK(プロフ) - souさん» 2日かけて読んでくださりありがとうございます!そう言っていただけてとってもうれしいです!これからも書いていきますので引き続き読んでいただけたら幸いです (2022年5月3日 23時) (レス) id: 4f5dcb414e (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - すっごく面白くて2日で読み終わってしまいました!!諸伏さんの小説少ないのでとても嬉しかったです!!続きも楽しみにしています! (2022年5月3日 7時) (レス) @page42 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:YMZK | 作成日時:2022年4月21日 0時

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