37話 ホームズ ページ38
梓さんからの返事は、安心したこと、明日のシフトはマスターに代わってもらうからお休みしてほしいことが書かれていた
きっと、梓さんからマスターに伝えてくれたんだろう
お礼を伝えるとスタンプが返ってきたので既読だけつけてスマホを閉じる
「ご両親ですか?」
『あ、そっちにも送らないと・・・』
「それでしたら、今日は遅くなると送ってください」
『え?』
「雑炊作ってあるので食べていってください、その後きちんと送りますので」
『そんな、そこまでお世話になるわけには・・・』
「唯川に聞いたのですが危ない目にあったそうで」
『うっ』
「そんな方を夜道歩かせるわけにはいきませんし、ね?」
結局断れずに、親に適当に言い訳をつけて遅くなることと送ってもらうから迎えはいらないことを伝えた
了解ってスタンプが送られてきたのでホッとする
沖矢さんの方を見るとこちらを見ていたので
『了承得れたんで、ご相伴に預かりますね』
と、いうと
「そんなにかしこまらなくて大丈夫ですよ」
そういって沖矢さんは優しく笑った
沖矢さんは最後の仕上げに取り掛かるので出来上がったらまた呼びます、とそう言って部屋を出ていった
特にすることもないのでボーっと窓の外を眺める
見えるのは暗くなっている空と街灯がうっすら見える位ですぐ見飽きてしまった
ベットから降りて部屋を見渡す
私のいた部屋は客室のようでビジネスホテルのような内装をしていた
ふと机に視線を動かすとそこに一冊の本が置いてあった
それはホームズの小説だった
そういえば有名な作品だけど読んだことなかったなと思い手に取る
読んでいれば時間つぶしになるかな、そう思い本を読み始めた
「Aさん」
小説にどっぷりはまっていたら子供が私を呼ぶ声が聞こえてハッとする
声のした方を見るとなぜかコナン君がいた
『え、なんで君がここに・・・』
思わず顔が引きつってしまったがそんなこと気にしてないコナン君は目を輝かせながら私に話しかけてきた
「Aさんってホームズ好きなの!?」
『へ?』
「僕も、新一お兄ちゃんの影響でホームズ好きなんだけどAさんはどのお話が好き?」
読みかけた本を閉じてコナン君から距離を取ろうとするがすごいぐいぐい来る
この子ってこんな子だったっけ?
っていうか、なんでここにいるんだろう・・・
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YMZK(プロフ) - souさん» 2日かけて読んでくださりありがとうございます!そう言っていただけてとってもうれしいです!これからも書いていきますので引き続き読んでいただけたら幸いです (2022年5月3日 23時) (レス) id: 4f5dcb414e (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - すっごく面白くて2日で読み終わってしまいました!!諸伏さんの小説少ないのでとても嬉しかったです!!続きも楽しみにしています! (2022年5月3日 7時) (レス) @page42 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YMZK | 作成日時:2022年4月21日 0時