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着いてからしばらく待っていれば直ぐに俺が座っているテーブルへと案内されてやって来た薮はドカッと椅子へ腰を下ろし無言の俺をチラリと見るもそのまま店員さんにコーヒーを注文する。
すぐにコーヒーが運ばれてくれば薮はそれを一口飲み小さな溜め息をこぼしては開かれる口
「 で、そんな顔してどうしたんだよ 」
やっぱり薮はストレートに聞いてくる。
俺そんな変な顔してんの？
「 俺さー女の子になりたい 」
再びコーヒーの入ったカップを口元に運ぼうとしていた薮が俺の唐突な言葉に意味が分からないと眉を寄せた。
「 は？女になってどうすんだよ 」
「 んー、女の子になれば山田の事好きでいても許されるでしょ？」
俺だって女の子になれば決して想いが届く事は無くても好きでいることは許されるはず。
こんな辛い想いも性別で悩まされる必要だってない。
「 せめてもっと仲良くなれたらなー 」
こんな緩い口調で喋っててもほんとは心がキュッてなってすごい苦しい。
いつもいつもそんな風になってんだ。
薮の射抜くような視線がずっと向けられていて“まあ無理なんだけどね？”って少し微笑めば薮の表情は更に険しくなって。
「 ほんっとにお前はさ... 」
「 あれ？薮ちゃん？ 」
はぁ、と深く長い溜め息をついた薮が呆れて説教でもするかの様な口調で話始めようとしたとき背後から聞こえてきた声。
それは今朝聞いたあの人の声で。
「 ...それに伊野尾ちゃんも 」
俺はオマケかよ。
そんな事を思いながらも名前を呼ばれた事に嬉しさが俺の心の中で生まれる。
「 涼介とちねんも来てたのか 」
山田の後からひょこっと顔を出したちねんを見て到底話せるはずのない俺に代わって薮が話を続ける。
「 ちねんに無理矢理連れて来られたんだよ 」
「 だって涼介は僕の財布じゃん？」
「 お前等ほんと仲良いな 」
仲睦まじい様子で話す山田とちねんには二人だけの世界があって。
俺は一人だけで取り残されてる気分だった。
それに仲が良い二人を見てるのは微笑ましいけど山田を好きな俺にとってちねんは羨ましい存在でしかない。
俺だってあんな風に話せたら良いのに。
そんな事叶うはずもないんだけどね。
「 山田は一生ちねんの尻に敷かれとけよー 」
無理矢理貼り付けた笑顔でそう言うとそれに気付いた薮が俺の手を引いて椅子から立たせる。
グイッと引き寄せられればバランスを崩してしまい薮の方に身体が傾く。
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かすたーどばにら(プロフ) - 翠さん» コメントありがとうございます！まさか大好きな作者様の翠さんからコメントもらえるなんて思ってもみなかったのでとても嬉しいです...！はやくすれ違ってるふたりをくっつけたくて日々頑張ってます（笑）更新頑張ります！！ (2018年8月14日 0時) (
レス) id: 830b7600a3 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - コメント失礼します！！！とても好きです！このすれ違い具合がたまらなく愛おしいです...！これからも更新楽しみにしてます！！ (2018年8月13日 14時) (レス) id: a6b1b35491 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーどばにら(プロフ) - ひとみさん» そう言っていただけてめちゃくちゃ嬉しいです！なるべくたくさん更新できるように頑張りますね！これからも頑張るので応援お願いします！（笑） (2018年8月11日 10時) (レス) id: 830b7600a3 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーどばにら(プロフ) - Vさん» 返信遅くなってしまってすみません！いつも読んでくださりありがとうございます！私も書いてて楽しいです（笑）完結できるように頑張りますね！ (2018年8月11日 9時) (レス) id: 830b7600a3 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - この作品大好きで、更新を楽しみにしてます！！ 続きが早く読みたくってｳｽﾞｳｽﾞしてます(笑) (2018年8月10日 8時) (レス) id: c0bd1ad421 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かすたーどばにら | 作成日時：2018年3月16日 22時
