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俺の耳に優しく触れる山田の吐息がくすぐったい。
抱き締められてるなんて状況は嬉しくて仕方ないのに、伝えないと決めていた想いを告白してしまった今はドクドクと心臓がうるさくて離れたくなってしまう。
振るんならこんなことしなくてもいいのに...
「 ...俺も伊野尾ちゃんが好きだよ 」
耳元で囁かれた山田の言葉が上手く頭の中に入って来ない。
確かに山田の声の振動で揺れて音を拾った鼓膜を通してその言葉は脳内に響いてるはずなのに。
“ 山田も俺のことが好き ”
嬉しくて仕方ない言葉。
ずっとずっと言われたかった言葉。
「 すきって...今、すきって言った、？」
「 うん、俺は伊野尾ちゃんが好き。勿論恋愛の方でね？」
山田にもう一度確認した“すき”の言葉
それも恋愛の方、、
それが分かった瞬間に少し引っ込んでいた涙がダムが決壊した様に溢れてくる。
とめどなく落ちる涙は重力に従って俺の膝の上に落ちて、山田のズボンを濡らしていく。
「 っ、伊野尾ちゃんっ！？」
身体を反転させてガバッと山田の身体に抱き着く。
俺の涙が山田の服の肩口を濡らしていく。
俺の急な行動に焦った山田が片手は俺の背中に廻して反対の手では俺の頭を優しく撫でてくれる。
「 うれし...っ、ずっとずっと片想いしててっ、ほんとに好きだったのっ...！やまだのこと嫌ってるフリするのも辛かったっ...、」
泣いてしまって途切れ途切れになるけどなんとか自分の想いを伝える。
完全に小さな子供みたいに泣きじゃくる俺を見て山田だって呆れちゃうはずなのに。
「 伊野尾ちゃん、顔上げて？」
そう山田に優しく言われて涙や鼻水でグチャグチャになってしまったであろう顔を恐る恐る上げる。
そこには申し訳なさそうに眉を下げている山田がいて驚く。
「 今までごめんね？俺バカだから自分のホントの気持ちに気付かずに伊野尾ちゃんのこと傷付けてた。ホントはグループに入った頃伊野尾ちゃんのこと大好きだったのに薮ちゃんと仲良くしてて俺じゃダメなんだってすごい嫉妬したんだ。ずっと俺のこと好きでいてくれて有難う、待たせちゃったね 」
そう言うと綺麗な指の先で俺の涙をそっと拭ってくれ、優しく微笑まれる。
その仕草にキュンと胸が締め付けられる。
やっぱり山田は仕草もかっこいいずるい男。
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かすたーどばにら(プロフ) - 翠さん» コメントありがとうございます！まさか大好きな作者様の翠さんからコメントもらえるなんて思ってもみなかったのでとても嬉しいです...！はやくすれ違ってるふたりをくっつけたくて日々頑張ってます（笑）更新頑張ります！！ (2018年8月14日 0時) (
レス) id: 830b7600a3 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - コメント失礼します！！！とても好きです！このすれ違い具合がたまらなく愛おしいです...！これからも更新楽しみにしてます！！ (2018年8月13日 14時) (レス) id: a6b1b35491 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーどばにら(プロフ) - ひとみさん» そう言っていただけてめちゃくちゃ嬉しいです！なるべくたくさん更新できるように頑張りますね！これからも頑張るので応援お願いします！（笑） (2018年8月11日 10時) (レス) id: 830b7600a3 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーどばにら(プロフ) - Vさん» 返信遅くなってしまってすみません！いつも読んでくださりありがとうございます！私も書いてて楽しいです（笑）完結できるように頑張りますね！ (2018年8月11日 9時) (レス) id: 830b7600a3 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - この作品大好きで、更新を楽しみにしてます！！ 続きが早く読みたくってｳｽﾞｳｽﾞしてます(笑) (2018年8月10日 8時) (レス) id: c0bd1ad421 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かすたーどばにら | 作成日時：2018年3月16日 22時
