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スーツ姿のたった一度話しただけの端正な顔をした恋愛マスターの男は
そこにいるだけで辺りの視線を集めた。
まぁ確かに、いい見た目してる。
「で、話した？」
頼んだコーヒーに口を付けながら
まるで昔からの連れのように私に話しかけてくる男。
私この人の名前すら知らないんだけど。
まぁいいか。
他にこんな相談出来るひと、いないし。
「してない」
「何で？」
「だって今のままじゃ何か変な態度取っちゃいそうだもの。気持ちの整理してからでないと」
「あー、それでそんな思い詰めた顔してたの」
あなたのせいよ、とは言わなかった。
何となく、この人は私に答えをくれる気がする。
「あなたが余計なこと言うから」
「ん？何か言ったっけ俺」
「り…その、同僚のことを好きだとかなんとか」
あぁ、それね、と男は笑って
姿勢を正したあと、改めて私をまっすぐに見つめた。
「図星なんじゃん」
「そんなわけない」
「絶対にないことならこんな風に考え込むことなくない？」
「わかんなくなってんのよ、色々あって」
「ふーん、じゃあ
おねーさん、俺のこと好き？」
机の上の私の手に、伸びる男の手。
その目は私を熱っぽく見つめて、不覚にも少しどきりとする。
だけど
「ありえない」
「へぇ、そうなの？イケメンきらい？」
「…よく自分でそんなこと言えるわね。
よくわかんない男を意味もなく好きにはならない」
「はっきりしてるね」
「性格なの」
「だったら」
男の手が離れ、ニヤリと笑って
目の前のイケメンは言った。
「色々考え込んじゃう同僚は
やっぱり特別なんじゃん」
…は？
「おねーさんの性格なら
もし本当にただの同僚ならもう結論出てるでしょ。
ありえない、恋愛感情なんてないって」
「いや、それは…」
「恋心にさ、理由なんて考えても答えなんて出るわけないよ？
いっそ認めた方が普通に接しられるんじゃない？」
恋心、隆二に？
悩むことが、その答えだっていうの？
「でも、私は他に好きな人が」
「好きな人が一人だけなんて倫理の問題で
人の気持ちとは違うじゃん」
簡単に言わないでよ
そう思うけど
この男の言うとおりな気がしてきた。
「コーヒーごちそうさま。
相談料として奢ってね」
「は？あなたねぇ」
「あなたじゃなくて、臣って呼んで？
じゃあまたね、おねーさん」
「ちょっと！」
行ってしまった。
なんなのよ、あいつ。
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6ra6(プロフ) - この、お互いの腹の内を推測しながら進んでいく雰囲気がなんとも言えずもどかしい！NEEさん節炸裂してますね(*≧∀≦*)この感じ、大好きです♪引き続き更新楽しみにしています！ (2018年2月14日 13時) (
レス) id: d8c1da8865 (このIDを非表示/違反報告)
kt03(プロフ) - 直人さんとどうなるのかな？続きが気になります(^^)更新楽しみにしています♪ (2018年1月28日 15時) (レス) id: 4cf55a882c (このIDを非表示/違反報告)
1980no(プロフ) - もう皆の気持ちが主人公の方に向いてますね！一体誰とくっつくのか？今から楽しみです(^-^)/ (2017年12月2日 12時) (レス) id: fb6f76b200 (このIDを非表示/違反報告)
1980no(プロフ) - NEEさんおはようございます(^-^)/更新ありがとうございます♪隆二さん切ないですね､やっぱり好きだったんだ！元カレと友達と後輩､一体誰とくっ付けんだろー(気になります) (2017年11月20日 10時) (レス) id: fb6f76b200 (このIDを非表示/違反報告)
1980no(プロフ) - NEEさん更新ありがとうございますm(_ _)m岩ちゃん何処連れてっちゃうんだろう？続きが気になるNEEさーん(^o^)/ (2017年11月14日 0時) (レス) id: fb6f76b200 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NEE
| 作成日時：2017年6月4日 22時
