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助けてくれたんだ、私のこと。
もう仮彼氏は解消だって言ったのに。
いつだって直人さんは私の味方で
こうやって気まずいときですら
私のことを支えてくれて
…直人さん。
あとを追いかけたけれど
もうその姿はなかった。
お礼くらい言わせて欲しかったのに。
その後の帰り道は何だか足が重く感じた。
直人さんの優しさが嬉しくて
でもそんな直人さんを裏切ったことが苦しくて
結局どうするのが正解だったのだろう。
あの旅行での夜からまた
今市からの連絡はない。
彼とはそういう関係なのだ。
確かなものなど何一つなくて
頼りないほどの想い出だけで
だけど
その何よりも希薄なはずの幻のような今市との想い出が
何よりも私を縛り付けていることも事実なのだ。
気づけば私の足は
またあのbarの方へと向いていた。
繁華街の少し奥まったところにあるbarは
今日もドアのガラスから薄オレンジの光が漏れている。
少し時間が早いせいか、
以前訪れたときよりも盛況のようで
混んでいるようなら今日はやめようと
私は静かにそのドアを開けた。
やはり今日は少し混んでいるみたいだ。
いつものバーテンは今日は別の客の相手をしているようでこちらに気づいてはいない。
別の店員が私を、少し離れた席へと案内してくれた。
一杯だけ飲んで帰るか。
私はカクテルを頼むと
辺りに目を配った。
そのとき
所狭しと並べられた瓶の向こうに
私は
知った顔を見た。
「…今市」
彼は
一人ではなかった。
隣には少し年上だろうか
ひどく美しい女がいて
何やら親しげに話をしていた。
それが驚くほど絵になっていて
私の心はぎゅうと締め付けられる。
彼の傍に自分ではない誰かがいること。
別にあり得ないことではないのに
目の当たりにすれば
こんなに痛いなんて。
私に気付かない今市は
隣の女に話しかけては、笑って
やめて。
笑わないで。
あのとき私にくれた甘さを
そのひとにもあげたりするの？
嫉妬なんてカッコ悪いと思っていたのに
今市だけが私に
知らなかった感情を呼び覚まさせる。
関われば心を乱されるだけなのに
理性でどうにもならない想いというのは
どうしてかくも苦しいのだろう。
その場にいたくなかった。
頼んだカクテルは、一気に飲み干した。
あの男はいつも
私を天国から地獄へと突き落とす。
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えりんぎ - 直人さんがすてきすぎました… (2017年4月8日 18時) (
レス) id: 834d4529af (このIDを非表示/違反報告)
ゆーりん(プロフ) - はじめまして！二日間でここまで読破しました！どうしても直人さんが良いなって心の中でウズウズ。。。楽しみにして、4を読ませて頂きます！！ (2017年2月9日 11時) (レス) id: 623fea7ce6 (このIDを非表示/違反報告)
love(プロフ) - 真相も気になりますが、やっぱり...隆二さんと結ばれてほしいです（ ; ; ） 続き楽しみにしています！ (2017年2月5日 15時) (レス) id: e0f37f36d6 (このIDを非表示/違反報告)
まめ(プロフ) - 直人さんがいいなぁ、、なんて思っちゃってます（笑）直人さんの安心感が半端ない！！！！作者さんも更新頑張ってください！ (2017年2月5日 11時) (レス) id: effbf41489 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - ぎゃああああトサカ登坂とさかぁ（ ｉ _ ｉ ）隆二ほんとに頑張って、、、(( (2017年2月4日 22時) (レス) id: fc11a717f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NEE
| 作成日時：2016年11月22日 23時
