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「仮彼氏、解消したぁ！？」
社員旅行から戻って最初の出勤日。
ニヤけた顔でランチに誘ってきた文美の期待を
私は見事に裏切った。
「どうしてよ！？
そっちの旅館に片岡さん行ったでしょ！？」
そりゃ来たことはきたけれど。
というか
来てしまったからこそ
こういう結果になってしまったのだけれど。
「A、なにやらかしたの」
「……別に」
今は親友の非難は耳が痛い。
それに今市のことを説明しようにも
どう説明したらいいのか。
単に好きな男だと言い切れれば簡単だけど
そこら辺の感情は正直、今は自分でも本当にわからない。
煮え切らない私の様子に
親友も呆れてため息をつく。
「らしくないよ。
いつもはっきり、きっぱり、バッサリ、なAが」
そんなこと言われたって
私だってわからないんだから仕方ないでしょ。
拗ねたように視線を外せば
社員食堂のガラス張りの外
広がる庭で見知った顔を見つける。
「あれ、登坂クンじゃない？」
外を歩くスーツ姿の登坂は女性社員に取り囲まれ…
まぁ、ある意味、日常の光景だ。
「そういえば登坂クンもかなーり頑張ってたよね、この旅行で」
「………」
文美の言葉に
私は思わず、あの夜を思い出す。
直人さんと別れた私のもとに現れた登坂。
少し強引に私を抱き締めた。
私のどんな拒絶の言葉にも屈しなかった。
ひとつひとつの言葉が
今思い出せば照れるくらいの想いが
まっすぐに私にぶつけられた。
『俺のこと、好きにしていーよ。
寂しさを紛らすのでも、暇潰しでも。
でも絶対一人で泣いたりしないで』
正直、沁みた。
我ながらひどい女だと思うけど
登坂のお陰で
直人さんとのことで凹まずに済んだのは
紛れもない事実だ。
「…はぁ」
ため息をつく私を
文美が目を白黒させて見る。
「…ね、もしかして片岡さんと気まずくなったのって
登坂クンのせい？」
「…は？違うから」
それは登坂じゃなくて…
「先輩！」
私の思考を止めたのは
私を呼ぶ声。
いつの間に、庭から食堂まで来てたの？
「…登坂」
「何食べてんの？」
「…お昼ご飯」
必要以上によそよそしくなってしまう私に
登坂は怯みもせず傍へと来る。
「ふぅーん？なるほどねぇ」
意味深な視線を向ける文美のことは
とりあえず無視しておく。
それから食堂の隅から私に向けられていた
ひとつの視線も。
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えりんぎ - 直人さんがすてきすぎました… (2017年4月8日 18時) (
レス) id: 834d4529af (このIDを非表示/違反報告)
ゆーりん(プロフ) - はじめまして！二日間でここまで読破しました！どうしても直人さんが良いなって心の中でウズウズ。。。楽しみにして、4を読ませて頂きます！！ (2017年2月9日 11時) (レス) id: 623fea7ce6 (このIDを非表示/違反報告)
love(プロフ) - 真相も気になりますが、やっぱり...隆二さんと結ばれてほしいです（ ; ; ） 続き楽しみにしています！ (2017年2月5日 15時) (レス) id: e0f37f36d6 (このIDを非表示/違反報告)
まめ(プロフ) - 直人さんがいいなぁ、、なんて思っちゃってます（笑）直人さんの安心感が半端ない！！！！作者さんも更新頑張ってください！ (2017年2月5日 11時) (レス) id: effbf41489 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - ぎゃああああトサカ登坂とさかぁ（ ｉ _ ｉ ）隆二ほんとに頑張って、、、(( (2017年2月4日 22時) (レス) id: fc11a717f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NEE
| 作成日時：2016年11月22日 23時
