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「直人さんも、もう大体察してると思いますけど」
「うん」
「あの人と…もうずいぶん前から、関係が、あって」
「うん」
「でもあの人の彼女は他にもいて…あ、奥さんじゃなくて、彼女、です。
それで、あぁもうやめようって、思って」
「うん」
「でも、相手は了承してくれなくて…」
「それで、俺がそこに出くわした？」
ハイ、と頷くと
それまで相槌を打って私の話を聞いていた直人さんが困ったように
ふぅーと背を反らす。
その表情は難しく、哀れみも非難も嫌悪も見られない。
言うべきじゃなかったかな。
こんなこと、墓場まで持っていくべきだったかも。
不倫なんて許されたことじゃないし
もしかしたら引かれた？
後悔してもすでに遅い。
そんなことを考えて直人さんの顔を正面から見ることが出来ずにいると
ようやく直人さんが口を開いた。
「まぁまず前提として奥さんがいる人と付き合うのはやっぱりダメだと思う」
「それは…はい、わかってます」
「うん、そうだね、Aも悪い。
だけど別れようとしてるお前を引き留める常務はもっと悪い。
セクハラだし、パワハラだと思う
だけど、これを会社に言ったら異動させられるのはお前の方だろうね」
それはその通りだ。
相手は役員。
私は単なる一社員にすぎない。
「まぁ…相手を諦めさせるには
Aが新しい相手見つけることくらいしかないかな」
「そんな簡単に言わないでください…。
そんなに簡単に彼氏なんか出来ないし作りたくないし」
そう、誰でもいいってわけじゃない。
それならここまでくるまで
不倫を長引かせることもなかった。
理想が高いというのは否定はしないし
恋愛スイッチなど無理やり入れられるものでもない。
「とりあえず仮にすれば？」
「仮？」
「常務対策用彼氏。それならちょっとくらい理想下げられるよね？」
対策用、なんて。
それこそ失礼じゃないの？
「Aの理想、挙げてみ？」
「…イケメン」
「いきなり顔かよ！…あとは？」
「経済力があって、優しくて、引っ張ってくれるけど俺様過ぎなくて、話が合う」
「うん、それだけ？」
「体型は太ってなくて、背が高くて、私より人間的にうわてな人…」
我ながら
言っててどうかと思うけど。
言い出したらきりのない理想を聞いたのは直人さんだもの。
全部言い終わった私を見て
直人さんは苦笑いしたあと、わかった、と
真剣な顔をした。
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NEE(プロフ) - みほこさん» ありがとうございます！ビューネくんもそろそろ終わるはずなので！パート2ともどもお楽しみくださいませ(*^^*) (2016年9月8日 23時) (
レス) id: 826e656fd3 (このIDを非表示/違反報告)
NEE(プロフ) - MYさん» ありがとうございます！大人な直人さんに切なくなりつつきゅんしちゃってください(*^^*) (2016年9月8日 23時) (レス) id: 826e656fd3 (このIDを非表示/違反報告)
NEE(プロフ) - サクラさん» ありがとうございますー！隆二メインですが直人さんにもきゅんきゅんしていただけて嬉しいです(*^^*)やはり直人さんは大人キャラが似合いますー！ (2016年9月8日 23時) (レス) id: 826e656fd3 (このIDを非表示/違反報告)
みほこ(プロフ) - いつも楽しませていただいてます♪ビューネくんも大好きです♪つづき楽しみにお待ちしていますm(__)m (2016年9月7日 22時) (レス) id: 6b3f9fe695 (このIDを非表示/違反報告)
MY(プロフ) - 直人さん泣きそうかっこいいです (2016年9月7日 19時) (レス) id: ed4e215e6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NEE
| 作成日時：2016年7月31日 20時
