Eternal LOVE

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着いたところは今人気のレストランバーだった。

「ここ、前に来たいって言ってただろ？」

席について彼が得意気にそう言う。



うん、言ったかも。

だけどこんな人気店…




「誰にも会わないといいけど」



「大丈夫だろ。知り合いに会うなんてめったにないし
余程運が悪いか、日頃の行いが良くないか…」





相変わらず呑気なんだから。






不倫関係に危機感と秘密が薄れればそれはおしまい。

いよいよ本格的に関係を解消しなきゃ
そんな考えが頭をよぎった、その時。





「えー、やばーい！おしゃれー！」




頭の悪そうな女の声と共に店のドアが開き
何人かの客が入ってくる。



別に見るつもりなんてなかった。


たまたま目を配ったそこにいたのは




「とさ…っ！？」



声をあげそうになる口を慌ててふさいだ。




まずい。

登坂がいる。



何でよりによってここを合コン会場にしてんのよ！？





「A？どうかし…」

「しっ…静かにして。会社の子がいる」




思わず身を屈める。
多分、ほとんど意味はないけど。




私の言葉に驚いた嘉山は、
「えっ？」と驚いて、フリーズした。




…さてどうしたものか。





デートで帰ったはずの私が常務と二人で食事をしていて

しかもその店は決して仕事ではないようなデートスポットで…



こっそり帰ろうにも
登坂たちはまだ出入り口の辺りで店員の誘導を待っている。



見渡しのよい店内は多少薄暗いとはいえど
見つかるのは時間の問題だろう。







「余程、運が悪いか日頃の行いが良くないみたいですね」


「いっ、いや、それよりも！どうする！？何て説明したらいい！？」




あーぁ、焦っちゃって。
それ、私に聞くわけ？



「…とにかく仕事って言い切るしかないです。
出来れば気付かれずにこのまま…」





「あれ？
あの人もしかして麻倉さんじゃないですか？」








…即、気づかれた。


余計なことを言ったのは総務の女の子。


それを聞いてこちらへと目を向ける登坂。





「先輩と……常務！？」





…見つかったか。



目の前で
目に見えて動揺する常務。


この様子だと
彼の嘘はすぐにばれてしまうだろう。




来なくていいのに
こちらへ来ようとする登坂。



と、そのとき。






「あ、お疲れ様です！嘉山常務、麻倉さん！」








いつから店内にいたのだろう。



登坂が来るより先に私たちのところに来たのは

先日会った…今市だった。

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