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なんと話しかけたらいいのだろう？
こんにちは？
昨日はどうも？
ここで何をしているの？
戸惑い、何も言えない私を見上げると
ゆっくりと立ち上がったオミ。
剛典さまより大きな背に
自然と私は見上げる形となる。
「…A」
「ふぁ！？」
「…だっけ、名前」
突然名前を呼ばれて
思わず
変な声を出してしまった。
恥ずかしくなる私を前に
肩を揺らして笑うオミ。
「…変な声」
そう言った彼の声は
低く甘く、カッコいい。
そう言えば初めて声を聞いたかも。
それに昨日とは違って
こんなに優しそうに笑うんだ。
「で？何でここにいんの？」
オミの言葉に私は思い出す。
そうだ、蝶！！
「蝶がいたの！
珍しい蝶で、追いかけてきたら…」
「蝶？」
「そしたら、あなたに止まって…」
不思議そうに私を見るオミ。
無理もない。
私も言ってて、少し恥ずかしくなってきた。
蝶を追いかけて、なんて。
バカみたい。
「ふーん」
「あ、あなたはここで何してたの？」
話を変えようと
彼に話題の焦点を変えた。
ここは中庭。
決して迷いこんでたどり着いたとか、そんな場所ではない。
「この家は落ち着かねぇ」
「え…」
「窓から外を見たらこの中庭を見つけて。
ここは気持ちが良さそうだって思ったから」
上を見上げた彼につられて
私も天を仰ぐ。
この中庭の隣、
私の部屋のすぐ上が、彼に与えられた部屋らしかった。
「まさか主人の"愛人"と出くわすとは思わなかったけどな」
"愛人"
その遠慮のない表現に
私は心を痛くする。
だけど
恋人ではなく
剛典さまには許嫁がいて
私は剛典さまをよろこばせるためだけの存在。
…
私に反論する材料など、ありはしない。
「…私のこと、かわいそうな女だと思ってる？」
「…何で？」
「さっきの言葉と、昨日の私を見る目。
身体を売ってる情けない女だと思った？」
そう、思われることは慣れていた。
剛典さまに憧れるメイドから
何度罵りや嫌がらせを受けたかわからない。
「さぁ？
…俺だって主人に飼われている番犬みたいなもんだろ？」
そう吐き捨てるように言うと
オミは私の横を通りすぎた。
「…じゃあな」
最後に私の頭に触れ
彼は行ってしまった。
触れられた場所が、熱い。
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たかあや(プロフ) - 絶賛全部読み返し中です！同じ名前の曲が出ることに一人で興奮してます(笑)素敵な時間をありがとうございます！ (2018年2月6日 7時) (
レス) id: 9513f20f64 (このIDを非表示/違反報告)
okgs(プロフ) - とても切ない物語でドキドキしながら読ませてもらってます！すごく胸が締め付けられる思いになりました。その人の気持ちがわかりやすくかいてあり、その気持ちにたって読めるのでいいなと思います。更新楽しみにしてるんで、これからも頑張ってください！応援してます！ (2016年7月31日 3時) (レス) id: 6715d7612f (このIDを非表示/違反報告)
百合(プロフ) - ドキドキしながら読ませてもらってます！更新楽しみにしています、頑張って下さい！ (2016年6月30日 22時) (レス) id: 42cb9d35cf (このIDを非表示/違反報告)
*今市/登坂LOVE♪♪*(プロフ) - NEEさん» ハイローのツアーも行くんですか？？いいですね！羨ましいです！！ちなみにJKですか？ (2016年6月26日 21時) (レス) id: 92c067e04f (このIDを非表示/違反報告)
NEE(プロフ) - 3jsb-Yua∞kj8さん» ありがとうございます(*^^*)全部読んでいただいてるなんて嬉しいです！今回はきゅんきゅんよりも切なめですが、楽しんでもらえるようがんばります！ (2016年6月26日 21時) (レス) id: 826e656fd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NEE
| 作成日時：2016年6月3日 0時
