Sequel �� ページ40
「オーナー♡久しぶりっ」
「ん、お疲れ」
目の前に現れた美しい女性は
慣れた仕草で彼の首に細い腕を絡めて
当たり前のようにキスをした。
私の、目の前で。
……あり得ない。
「広臣、今の何？」
美女が去って問いかける私に
怯みもしない、私の男は平然と答えた。
「あぁ、うちの持ちビルの店の女の子だけど」
悪びれないその様子は
キスなんて挨拶だと言っているかのよう。
そんな彼に
私のプライドは
独占欲を表すことを諦めた。
こんなことは一度や二度ではなかった。
彼と気持ちが通じてからは
彼の仕事やプライベートに同行することも増えたけれど
彼は私を"特別"として隣に従えながら
決してこれまでのスタイルを変える様子はなかった。
女性とのキスは挨拶だし
思わせ振りな振る舞いは女性を簡単に沸かせる。
それを私に隠しもしないから
目の前で"挨拶のキス"を見せられる私は
たまったものではない。
かといって
いちいちそんなことで嫉妬するようなめんどくさい年上女だと思われるのも本意ではなくて
日々私のストレスはたまる一方だ。
それでも
変わらず彼が私に与える愛情と
極上の"トリップ"は
やっぱり私を満足させるものだから
ここまで
何とか耐えてこられたのだけれど。
「ね、広臣。
そうやって誰かれ構わずキスするのってどうなの？」
たまらず一度だけ聞いてみたけど
「え？…挨拶くらい普通じゃん」
あまりにも当然のように言うので
私は説得を諦めることに決めた。
「でもね、どうかと思うわけ。
ここは欧米じゃないんだけど？」
久しぶりの一人の夜。
イライラが止まらない私は
隆二くんのお店を訪れた。
もともと常連ではあったけど
広臣と特別な関係になってから
隆二くんとは更に打ち解けた。
「まぁ、臣は悪気無いから」
「本当、常識はずれにも程があるわ」
広臣をよく知る隆二くんに愚痴を言って
"大丈夫だよ"と一言貰えるだけで
私は安心できた。
その安心が欲しくてここに来てるってのもあるんだけど。
でも、さすがに連日続くと
段々と私の不満も募るばかりで。
「不満そうっすね」
「そりゃ、面白くはないわよ。
私ばっかり好きみたいでそれもムカツク」
悪態をつく私にカクテルを出した隆二くんは
とんでもない提案を切り出した。
「じゃあ、浮気する？俺と」
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ひろみ - 私も臣大好きなので、キュンキュンしながら読みました。どうなるの？とドキドキで、途中でやめる事ができず、夜中までかかって一気に読ませて頂きました。 (2017年4月2日 2時) (
レス) id: e9c7ef6696 (このIDを非表示/違反報告)
苺(プロフ) - 3~しかないんですかね??間違ってたらごめんなさい (2017年1月8日 15時) (レス) id: 811aaed8b2 (このIDを非表示/違反報告)
あんな(プロフ) - 毎回毎回キュンキュンしながら見てます！！ (2016年9月19日 0時) (レス) id: 16f1420843 (このIDを非表示/違反報告)
maimai(プロフ) - 続きが気になりすぎます(*^^*)！NEEさんのお話大好きです＼(^^)／NEEさんのペースで大丈夫ですので、無理せず更新お待ちしております(*^^*)！ (2016年5月22日 10時) (レス) id: 31f7cf4807 (このIDを非表示/違反報告)
maimai(プロフ) - あとさんと同じく！隆二くんに触れられてるところを見て、臣にいろいろ大切なことに気づいて欲しいです(>_<) (2016年5月22日 10時) (レス) id: 31f7cf4807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NEE
| 作成日時：2016年4月14日 22時
