Sequel �� ページ44
悲しいとも違う感情で
私はその場を急いで離れた。
そのまま二人は接待の会場であろう"トサカ"のホテルへと入っていったし
多分私に気づいてはいない。
あれが接待というのは恐らく本当。
そして広臣は仮に私の前であったとしても
同じようにしただろう。
このくらいは大したことではないと
俺の女でいたいならこの程度は平然と構えられるんだろうと
悪気なく私を
挑発するに違いない。
確かに、
私と広臣の始まりはそんなものだったし
彼が私も同じ感覚が備わっていると
信じて疑わなくても不思議ではない。
だけど
ろくな恋愛をしなかった私だけど
人を愛する気持ちくらいは知っているし
広臣に対してもそうありたいと思ってきたけど。
彼が求めているのは
もっとドライな関係だとしたら。
例えば一般的な恋人同士では考えられないような
もっともっとフリーダムなものだとしたら。
私はこれ以上を広臣に求めても
無駄なのかもしれない。
久しぶりの
失恋したみたいなカンカク。
何も変わりはしていないのに
私の心はポッカリからっぽになったみたい。
一昨日の夜はあんなに幸せを感じていたのに。
やっぱり私と広臣の幸せは
夜の行為だけなのだろうか。
いろんなコトを思いめぐらせながら
ずいぶん歩き進めてしまった。
駅まではまだかなり遠い。
しまった。
タクシーを捕まえれば良かった。
長く歩くのに適さないルブタンは
私の足を容赦なく痛める。
直人でも呼ぼうかな？
でも飲みに行ってるかもしれないし
この時間はまだ仕事かも。
途方にくれて
私は海沿いのガードレールに腰掛ける。
こんなとき
今まではいつも広臣がふらりと現れて
"おねーさん"
って声を掛けて…
そのとき
プッと鳴らされたクラクション。
ヘッドライトに照らされて
空いた車のウィンドウから
聞こえた私を呼ぶ声。
「…Aさん？」
まったく、
笑っちゃうくらいのジャストタイミング。
少女漫画ならきっと、恋に落ちちゃうところね。
「どうしたの？」
「…タクシー待ち」
私がそう答えると
ははっと笑った運転席の彼は、中から助手席のドアを開けた。
「丁度良かった。
…"今市タクシー"乗ってく？」
…なによ、イマイチって。
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ひろみ - 私も臣大好きなので、キュンキュンしながら読みました。どうなるの？とドキドキで、途中でやめる事ができず、夜中までかかって一気に読ませて頂きました。 (2017年4月2日 2時) (
レス) id: e9c7ef6696 (このIDを非表示/違反報告)
苺(プロフ) - 3~しかないんですかね??間違ってたらごめんなさい (2017年1月8日 15時) (レス) id: 811aaed8b2 (このIDを非表示/違反報告)
あんな(プロフ) - 毎回毎回キュンキュンしながら見てます！！ (2016年9月19日 0時) (レス) id: 16f1420843 (このIDを非表示/違反報告)
maimai(プロフ) - 続きが気になりすぎます(*^^*)！NEEさんのお話大好きです＼(^^)／NEEさんのペースで大丈夫ですので、無理せず更新お待ちしております(*^^*)！ (2016年5月22日 10時) (レス) id: 31f7cf4807 (このIDを非表示/違反報告)
maimai(プロフ) - あとさんと同じく！隆二くんに触れられてるところを見て、臣にいろいろ大切なことに気づいて欲しいです(>_<) (2016年5月22日 10時) (レス) id: 31f7cf4807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NEE
| 作成日時：2016年4月14日 22時
