LOvE PANiC 7

番外編　JEALOUSY 1 ページ42

まずい。

　
非常にまずすぎる。


　


　

Aちゃんの念願の彼氏になって数ヵ月。


正直今、俺史上さいっっこうに幸せで
もうラッブラブで甘っあまな日常を過ごしてる…





はずなんですけれども。


　

ちょっとした誤解で、うちの姫は恐らくご立腹。
　


たまたま久しぶりに顔を出した営業所。

そのとき、久しぶりに出くわした、隣の会社の女の子、那奈ちゃん。


　

那「やぁだー！直人くん久しぶりー！！」
　
人「…那奈ちゃん？久しぶりだね」


那「異動になったって聞いて寂しかったぁ」
　


…相変わらず、近い。
かといってうちの取引先さんだし、あんまり無下にも出来なくて

適当に話してからやんわり逃げよう。

そう安易に考えていたのが間違いだった。
　

　

勿論そのあとは、少し話したあとうまーく逃げて
何にもやましいことなんてない。

勿論、興味もない！
だって俺には可愛い彼女がいるんだからね！


　

…でも、想定外だよね。


そこにたまたまAちゃんがいたなんてね？



　


仕事が終わり、ただいまって言っても
お帰りのハグもチューもないAちゃん。


　
ツンとすました顔も可愛いんだけど


ご立腹の理由を聞いて、俺は一気に青くなる。


　

「女の子に話しかけられてデレデレしてましたよね」
　


　
…デレデレ！？


人「し、してないよ！！確かに話してはいたけど…」


「だって胸当てられてたし！」
　

　
…そこ！？


ん、まぁ確かに柔らかい感触がずーっと俺の二の腕に当たってる感覚はなきにしもあらずだったけど…
　



「ほら、いま思い出してにやけてた」
　



いや、にやけてないよ！！
それはない！
大体Aちゃん以外の女の子の体に何の興味もないから！


　

そう、どんなに弁解しても
姫のご機嫌が直るようすはない。


　
まいった。


でも、俺が悪い。

　
悲しませないって、約束したのに。

　




人「…Aちゃん」

「……」

人「…Aさま？」

「……」

人「…A…？」

「……」


ちら、と一瞥してもまた視線をそらすAちゃん。

あぁ怒ってるよなぁ、これ。。
やっぱり話し込んだりしないですぐに退散すれば良かった。
　


　
人「どうしたら許してくれる？」


　
今なら俺、君がいうなら
清水の舞台からも飛び降りる覚悟だよ！？


　
　
「…ぎゅってして、ください」


人「…え？」
　

　
そんなことでいいの？

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