LOvE PANiC 7

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「おはようございまーす」



己「おはよう。今朝も冷えるな」


「もう冬ですもん」

　


寒さ厳しい冬の朝。

先月から活躍しているウールのコートとモコモコのスヌードをハンガーにかけながら

私はオフィスの掃除にとりかかる。

　


毎朝、仕事が始まるまでの日課だ。


　


己「そうだ、A。
来週の研修会だけど代わりに出れないか？」

　
「…え？私がですか？」


己「あぁ、どうもその辺りで出張が入りそうなんだ」
　

　


　
研修会。
　
関東圏で不動産業を営む会社が参加する勉強会のことだ。
　
　
もともとは直己さんが出席する予定だったのだけれど…。




「予定は大丈夫ですけど、私でいいんですか？
偉い人ばっかりが来るんじゃ…」
　


　
己「そうでもないよ。
まぁ、さすがに若いのばっかりではないけど。そこまで堅苦しいのでもないから」




まぁ、研修会だし
昨今の業界研究と不動産市況等の最新情報のレクチャーとかそんなところかな？



もしかしたら、臣さんとかも行くかもしれないし

また、聞いてみよう。






　
「わかりました。来週ですね」

己「ああ、頼む」
　
　




今後、社員を増やしていくと直己さんは言っているけど

現状は、私と直己さんの二人。




　
直己さんがいないときは
私が色々と、こなせるようにならないといけない。


この研修会もそれのうちの一つ。
　

私に拒否権はない。






　


　



　

後で確認してみると


　
その研修会には臣さんも出席する予定とのことで

ひとまず安心する。

　

知っている人がいるだけで心強い。






己「名刺交換とかあると思うから
多めに持っていくようにな」
　

　

　
　


研修会で名刺交換？？



　
そう、不思議に思ったけど

私はその時は深く考えず聞き流してしまった。

　
　

　



だから
　

　





　

　





当日。



　



「懇親会って！？」

　
臣「…知らねぇの？これ研修と各社の顔合わせ兼ねてんの。だから役付きばっかりなんだよ」


「聞いてないよ！」



臣「女少ないからな、お前モテるんじゃね？
酒入ってお持ち帰りされないよう気を付けろよ？」





　
臣さんの言葉は冗談にしても。

　
　

明らかに、"偉い人たち"が集まっている懇親会…。






直己さん…


本当に私で良かったのでしょうか！？

　




…不安しかないのですけど！！

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