LOvE PANiC 7

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健「あーー！！さっむ！めっちゃ寒い！」



　
E「いらっしゃーい」

「健二郎遅い！もう始めてるよ！」
　
　
　
いつものように

空いた週末は、ELLYの店に、が暗黙のルール。
　
今日は私の方が早かった。
　

　
健「お前なぁ、待っとけって、あれほど…
…って熱燗！？barで熱燗て！」


「だって寒いじゃん」
　

健「おっさんかお前は！
エリー、俺も温かいやつ、熱燗以外で！」


E「ホットカシスウーロンとかにします？」

健「それでいこ！」

「…女子か」

健「は？誰が女子やねん！」


　



　


直己さんの会社に入って
3ヵ月が経った。


　


まるで、L.D.Hにいたときのことが
夢だったみたいに

私は日常を取り戻した。

　

　


あの私の身に降りかかった夢のような日々は

本当の意味で思い出になった。

　


尤も、臣さんたちには時々飲みに誘われているから
全く関わりがなくなったわけでもないけど


　
　

私自身のことを言えば
相変わらず次の恋は見つかっておらず…
　
　





「そういえば健二郎この前の合コンどうだった？」

　
健「それなんやけどな！
めっっっちゃカワエエ子おったんやけど、まさかの彼氏持ちやで！

ありえへん！彼氏持ちで合コンにくるなんてルール違反やろ！」
　




…とまぁ、
　
こうやって、相変わらずの会話を
健二郎と続けているだけだ。

　
　


　
「かわいそうに！まぁ飲め飲めー！」

健「言われやんくても飲んだるわ！エリーおかわり！」

E「りょーかいー」

　
　
　
燃費のいい健二郎が赤い顔で二杯目に差し掛かるところで

今度は私の話になる。
　



　
健「…で、お前どうなん？最近」

「……」



健「…なんもあらへんのやな」

「…ハイ……」

　

　

何もないことに、悲観的に思ったりはしない。
　


　
ただ、私の心を大きく占めている
その一人のことを考えると


少しだけ切なくなるだけだ。

　




健「…ま、焦らんでええやろ」
　

　

　
そうだね、焦る必要なんてない。


　

あの人を好きな気持ちは
そう簡単には消えやしないから。




　
例えこの先、もう二度と逢えることがなくとも

　



私の想い出の中にいる私たちは

私の人生の中で


間違いなく、幸せなのだから。

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