LOvE PANiC 4

189ー健二郎 ページ43

"好きやから"


　
そう言うとフリーズするA。

　

　
　
俺の気持ちで知っとるくせに、そんな反応するか？

ほんまに素直というか迂闊というか。
　
　
　
　


…しゃーないな。









健「…なんてな、嘘や、嘘！」

　
「…え…」


健「ドキドキしたやろ、ざまーみろや」
　
　



冗談めかしてそう言うと、少しホッとした顔をするAに
俺のこの恋の成就の可能性を思い知る。

　
　
　
「からかったの？健二郎のバカっ」


健「騙される方が悪いんですー」
　
　



　

嘘なわけあらへんけど。
　
　
もう決めたんや。
　



　
親友でもええ。
　

Aの力になってやれれば、それで。



心を隠してでも、お前のそばにおりたいから。






離れて初めてわかったことは
　
いろんな場所でお前を思い出すこと。
　




誰とどこにおっても
　
何をしてても
　
　
いつもどこかに探してしまうんや。

　

　

マキちゃんとデートしてても

　
いつも頭に浮かぶのはAのことで。

　



ほんま、救われんわ。



心が手に入らんなら会わんほうがマシやて思ってた自分は甘かった。



間違ってた。





Aの彼氏になれんくても

一番近くでお前を見たって

　

　


誰よりも理解者でおってやれるんは俺しかおらんし


　
俺でありたいんや。
　
　
　
　
　

　
　
　
　
　



「…健ちゃん」

　
　
健「ん？」
　
　

「ありがとね」
　
　
　



　
…それでええ。
　
　



そやって笑ってくれたら。
　
　

　

その為なら
　
　

"親友"の役割も

そう悪いもんやないかもしれへんな。





　


そやろ、A？

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