検索窓
今日:22 hit、昨日:30 hit、合計:1,311,720 hit

187ー健二郎 ページ41

E「あーぁ、もう酔っぱらっちゃって」
 
 
口ではそう言いながらも、ELLYのAを見る目は優しい。

 
E「残念でしたね、もう少し早く来たら健二郎さんが喜ぶような所が見れたのに」
 
 
何やそれ。

 
健「エリー、ビール」
E「了解」
 




仕事終わり、いつものようにここに向かった。
 
入る前に気付いたベージュのコート。

今日は、おる。

…覚悟を決めた。

 
ELLYの店に来とれば、いつかはこいつと会うことになると思っとった。


気まずい気持ちが半分、
…会いたい気持ちも、半分。
 
 
寝とってくれて、良かった。


顔を赤くして寝とるこいつの隣に座ると
会いたい気持ちの方が大きかったんかもしれん、なんて改めて思う。



E「なんか久しぶりっすね、その光景」


ビールを出しながらELLYがそう言って笑う。

 
酔っ払ったこいつの面倒見るのも俺の役目やったな。
 



 
E「見られたんすね、マキちゃん」
 
健「あー…何か言うてた?」
 
E「彼女だと思ってるみたいですよ?」
 
 
 

…せやろな。
 
あの感じ、完全に誤解されとった。
 

 
健「彼女作って自慢したろて思ってたんやけどな…」
 




あの日。
 

Aが久しぶりに俺の前に現れて

知らん男と一緒におったことよりもっとショックやったこと。
 
 


"私にはもう、健二郎…話せる人がいないから"
 
 
 
Aは確かにそう、言った。



健「A、俺のこといつも親友や言うてたよな」
 
E「はい。めちゃくちゃ仲良かったですもんね、羨ましいくらいに」
 

 
健「気付いたんや、俺。
思い上がりやなくて、やっぱりAには親友の健ちゃんが必要やって」
 
 
 
何で、今まで気付かんかったんやろ。

彼氏のポジションより何より
俺があいつにしてやりたかったこと。
 
 
 
あいつが俺の代わりにリュージに頼ってるんを知って気付いた。

 

俺が守りたかったんは
 
俺の手で守りたかったんは
 
 
Aの困った顔やなくて、笑顔やったのに。

 
 

健「マキちゃん、泣かせてしもた。多分、もう会うことはないやろな」

 
E「…ふっきれたみたいですね、健二郎さん」
 

健「…そうかもな」



顔にかかる髪をどかしてやると
寝ぼけて顔をしかめるA。
 


瞳が開いて。
 

 
そんな驚くことないやろ?


 
ただいま、A。

188→←186



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (734 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1936人がお気に入り
設定タグ:三代目JSoulBrothers , 三代目 , NAOTO   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

のの - 泣けるほどいいお話でした。 (2020年3月7日 22時) (レス) id: 78c4075499 (このIDを非表示/違反報告)
りーなりな(プロフ) - NEEさん» もう呼び捨てとかで大丈夫ですよ!笑 良かった。笑 はい、頑張ってくださいね♪ (2016年2月4日 23時) (携帯から) (レス) id: 521bcd466b (このIDを非表示/違反報告)
白濱ちなり(プロフ) - そうですね!!こちらこそよろしくです!楽しみに待ってますね♪ (2016年2月4日 21時) (レス) id: c7613e2a94 (このIDを非表示/違反報告)
NEE(プロフ) - まのかさん» やっとでございます!でも両想いは両想いで悩みが出てくるんですよねぇ。笑 パート5もよろしくお願いします(*^^*) (2016年2月4日 20時) (レス) id: 7b2f44dc73 (このIDを非表示/違反報告)
NEE(プロフ) - 愛寧さん» やっと!です!ありがとうございます!なかなか終わりそうにありませぬ!笑 頑張ります!続きもよろしくお願いします(*^^*) (2016年2月4日 20時) (レス) id: 7b2f44dc73 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:NEE | 作成日時:2016年1月24日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。