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"健二郎に似た人"は"健二郎"だった。
隆二さんが会計を請け負ってくれて
一足先にカフェの外に出れば
健二郎と、健二郎に抱き付く女の子。
健「…A」
懐かしい私を呼ぶ声。
"健ちゃん！"と今までみたいに駆け寄ることは出来ない。
「…久しぶり」
健「お、おう…久しぶり…」
…そっか、彼女、出来たんだ。
「ごめん、邪魔して…」
そちらを見ないように背を向けた所で
隆二さんが会計を終えて出てくる。
隆「お待たせ、Aちゃん」
「ごちそうさまです隆二さん、行きましょう」
隆「…え？」
驚く隆二さんの腕を引いて私は足早にその場を離れた。
健二郎が後ろで呼んでいた気がしたけど
それは聞こえないふりをした。
隆「…どうしたの？Aちゃん」
「あ、いえ、すみません…カップルのお邪魔しちゃ悪いかなーなんて…」
隆「…本当に嘘付くの下手だね」
ふ、と笑う隆二さんを見て
今回ばかりは自分でもそう思う。
健二郎の彼女。
何を動揺することがあるのか。
ELLYが前に"彼女ができたらどう思う"って聞いたのは
健二郎に本当に彼女ができたからなんだ。
良かったじゃん。
おめでたいじゃん。
親友として、祝福すべきじゃん。
隆「…Aちゃん」
なのに何で、こんなにモヤモヤするんだろう。
何で、泣きそうなんだろう、私。
隆「Aちゃん」
ぺち、と軽く頬を叩かれて私は我にかえる。
目の前には困ったような顔の隆二さん。
「あ…すみません…」
隆「Aちゃん、今自分がどんな顔してるかわかってる？」
ふわ、と隆二さんの香り。
隆「そんな顔、無防備に見せるもんじゃないよ」
「…隆二、さん…」
いつものからかうような声でもなくて
癒し系のニカッとした笑顔でもなくて
隆「…見てられないよ」
切ない声でそう言って隆二さんは私を抱き締める。
隆「好きなら、好きだって伝えるよ、例え上司だったとしても」
絞り出すような声は聞いたことのない
隆「好きなら、離れたりしない、例え報われない恋だとしても」
抱き締める腕はいつもの優しい隆二さんじゃない
隆「いつも寄り添って傍で笑わせてあげる。
俺なら、そうするのに」
甘い声が私を包んで
私は
動けない。
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のの - 泣けるほどいいお話でした。 (2020年3月7日 22時) (
レス) id: 78c4075499 (このIDを非表示/違反報告)
りーなりな(プロフ) - NEEさん» もう呼び捨てとかで大丈夫ですよ！笑 良かった。笑 はい、頑張ってくださいね♪ (2016年2月4日 23時) (携帯から) (レス) id: 521bcd466b (このIDを非表示/違反報告)
白濱ちなり(プロフ) - そうですね！！こちらこそよろしくです！楽しみに待ってますね♪ (2016年2月4日 21時) (レス) id: c7613e2a94 (このIDを非表示/違反報告)
NEE(プロフ) - まのかさん» やっとでございます！でも両想いは両想いで悩みが出てくるんですよねぇ。笑 パート5もよろしくお願いします(*^^*) (2016年2月4日 20時) (レス) id: 7b2f44dc73 (このIDを非表示/違反報告)
NEE(プロフ) - 愛寧さん» やっと！です！ありがとうございます！なかなか終わりそうにありませぬ！笑 頑張ります！続きもよろしくお願いします(*^^*) (2016年2月4日 20時) (レス) id: 7b2f44dc73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NEE
| 作成日時：2016年1月24日 0時
