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トーマ「鬼さんこちら♪」
ラニオン「手の鳴る方へー♫」
エマ「お前たち……」
わざと手で顔を隠し、トーマとラニオンに襲い掛かった。」
エマ「食ってやるーーーッ！！」
トーマ ラニオン「「キャハハハハ」」
ダーマ「まーたやってるよ」
ンダホ「ね〜ｗ」
『………』
性格も
年齢も
肌の色も様々。
俺達に、血の繋がりは一切ない。
エマ「ほっはよー！！」
エマ「ノーマン！レイ！カルア！」
ノーマン「おはよう、エマ」
レイ「ほはよー、エマ」
『………ん』
エマに話しかけられた。
仕方ないから最低限の挨拶で済ませる。でもエマは嬉しそうに笑った。
ノーマン「元気だねぇ。まだ朝ごはん前なのに」
レイ「お前、歳いくつだ？５歳？」
エマ「二人と同じ11歳！！こんなだけど！」
シルク「うっそだ〜w俺らと同い年とかじゃないのか〜？w」
エマ「んだと〜？？うりゃりゃりゃ！！」
エマが拳でシルクのこめかみをぐりぐりと押した。
シルク「い“ｯででででで！！！ぐりぐりすんな！！」
エマ「ふん！私を馬鹿にした罰だ！」
イザベラ「ｸｽｯ」
こんな光景を見られるのも、“後僅か”。
エマ達は最年長の11歳。俺も既に9歳。一桁最後の歳だ。
ママが大好きな家族皆。
エマが大好きな皆。
俺以外、皆が幸せそうに笑っている。
『……』
何だか、俺だけ隔離されている見たいだ。いや、俺が自らこの道を選んだのだがな。
すると突然虚無感に襲われて、手に持っていた皿を落としかけた。
『う、ぁ…ｯ』
慌てて皿を持ち直す。
幸い、皆にはバレていないようだ。
エマ「ママぁ…もっかい入り口からやりなおす！」
イザベラ「どうして？私は好きよ。エマのそういうところ」
エマ「中身５歳のところ！？」
イザベラ「家族みーんなをとても大切に思っているところ」
エマ「…ありがとう」
その“皆”の中には、俺が含まれていないといいな。
俺は、所詮出荷される身だ。
ゲ―ムの世界線だったら、チュートリアルで死ぬモブあたり。
その立ち位置が一番良い。
名前すらついていない、顔が描かれていないタイプの奴。
でも、俺の希望どおりにはならない。
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作者名：モンエナ子 | 作成日時：2022年9月5日 2時
