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シルクside
コニーが里親に出てから、エマとノーマンが変わった。
最近、何だか二人で話し込んでるみたいだし、顔が怖い。
それに……カルアも変わった。
変にママの動きを観察してるみたいだし、何よりエマ達の動向を伺うようになってきている。
昨日図書室に本を借りに行ったら、カルアが本を読み耽っている“振り”をしていた。
目線は文字を追っている風に動いているし、ページも捲られている。
でも、何か違う事を考えているような…そんな感じだった。
何よりも、“入って来た俺らに気づかなかった”のが気がかりなんだよな〜…。
マサイと話しながら入って来たのに、俺らの方を見向きもしなかった。
あんな警戒心が強いカルアに限って、そんな事ありえないと思ってた。
しかもずっと気付かない。
外から鐘が鳴った時、窓の方に歩いて行って、外を眺めていた。
そして外…正確にはママを見ながら何かぶつぶつと呟いていた。
何だか怖い。
恐怖じゃなくて…不安に近い何か。
元々親しくはなかったカルアが、もっと遠くに行ってしまう。
俺らを置いて、エマ達と同じレベルに歩いて行ってしまう、そんな感じがしてならなかった。
シルク「………」
エマとノーマンは確実に変わった。それは断言出来る。
でも、カルアについて何も断言出来ないのが悔しくて、悲しいのだ。
俺らだって仮だが家族だ。
家族なのに…何も断言出来ない。
それが悲しくて、虚しい。
マサイ「シルク〜！」
モトキ「シルク」
ンダホ「シルク！」
マサイ、モトキ、ンダホの三人に話しかけられた。
シルク「………ん？」
声がした方向を向くと、少し不安な顔をした三人が居た。
シルク「どうした？」
モトキ「いや…俺らの思い違いならいいんだけど…」
ンダホ「シルクはどう思ってるかなぁって…」
シルク「…？」
どういう事だ？
ただの質問や疑問じゃ、こんな暗い顔しないぞ？
マサイ「なんか…最近エマとノーマン変じゃない？」
あ。
鈍感なマサイでもそう思ってたか。
シルク「………だよね？」
モトキ「あ、流石にシルクも分かってたか」
ンダホ「明らかだもん…なんか、顔怖い…」
やっぱり…皆も気付いてたか。
シルク「そうなんだよ…最近、エマはノーマンと話し込む様になったし…」
何だか怖い。
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作者名：モンエナ子 | 作成日時：2022年9月5日 2時
