御幸一也×同級生 ページ3
「かーずやっ！」
そう言って後ろから彼氏の一也に抱きついた。
「どうした？急に」
…なんとなく甘えてみたかったっていうか、本当に自分のことが好きなのか確認してみたくなっただけ。
「なんでだろうね？」
少しごまかしてみる。
「別に、毎日抱きついてるし日課的な？？一也こそそんなことで聞いてくるなんてどうしたの？」
「…なんでだろうな？」
絶対ごまかされた。
何か隠し事があるに違いない。
「一也は私のこと好きじゃないの？」
「そりゃ、好きだけど…」
「彼女なのになんで隠し事するの？」
「…あー、もう。ごまかそうとしてたのに。なんとなく嫌な予感がしたんだよ、Aが俺から離れていきそうで！他の奴にもこんなことしてるんじゃないかって思っただけ！」
……。
私も同じこと思ってた。
「私も…一也モテるからなんか怖くなって抱きついたの」
「俺には大好きなAがいるんだから浮気するわけないだろ」
「そうだよ、ね…」
「ごめん、さっきの『好き』は訂正させて」
「え？」
「愛してる」
本当に私は一也が大好き、いや愛してるみたいだ。
不意にキスをしてみる。
「っ！はっはっはっ。今度こそどうした？」
「…してみたくなっただけ」
私から一也にキスをしたのは初めて。
そしてキスでお返しされる。
「してみたくなったか……じゃ、今からしようか」
ん？？？
「………そういうしてみたくなったじゃないんだけど！！ねえっ、ちょ、待って、私帰らないと。しかもここ学校だっ、てば…んん、あっ」
「いいじゃん、別に。誰も見てねえよ」
ー放課後の夕焼け空の下、どこかの教室から何やら声とも言えるような言えないような声がしてきたとさ。ー
続く
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作者名：ほっとみるく | 作成日時：2017年12月16日 12時
