赤羽 業【アカガミのキンパツ女】7

275時間目 ページ26

Aside






まぶたの奥で、太陽が眩しく光る。





朝日かと思ったが
それとは少し違う気がした。





そういえば、ここは…どこだろう。







カルマと救護室にいたことは覚えている。
でも、その後の記憶がない。








……まぁいいかと、ゆっくり目を開ける。






太陽の光で、部屋全体がオレンジに染まっていた。





………オレンジ、ということは






「…………夕方？！」





驚いて、思わず叫んでしまう。






………思い出した。





手当て後、カルマにお姫様抱っこされて
何かそれが気持ちよくて…
そのまま寝てしまったんだ。






ということはカルマがここまで
運んでくれたのか。






…本当に、出来すぎた彼氏で困る。








中村「…………んーっ」








「………あ、ごめん…起こしちゃった？」









私の叫び声で目を覚ましたのか
まだ少し眠そうな莉桜が起き上がる。






カエデはもう部屋にはいなかった。







「熱はもう大丈夫？」








中村「このとおり、完全復活！」









そう言って私の方を向き、ピースをする莉桜。




元気そうなその笑顔に、とりあえず安心する。

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