佰漆拾捌 ページ37
五条side
「やぁ、久しぶりだね。
ところで…
どうして恵の呪力が混じってるのかな?」
やっとの想いで
会えたAを見るのには
あまりにも邪魔すぎる目隠しを外して
正面から向かい合うように立つ。
直接六眼で見下ろしても
Aは目を逸らすことも
後退ることもしない。
ただ真っ直ぐに、ただ不思議そうに
突然現れた僕を見つめている。
…とりあえず、
やましいことは無いってことで
いいのかな。
A「……?
伏黒君の呪力…?」
でも、Aが少し首を傾けたことで
ハイネックの制服の隙間から
一瞬だけ見えた赤い印に
落ち着きかけていた嫉妬心が
再び目を覚ます。
僕好みにオーダーした制服の襟を
勢いよく掴んで
白くて細い首筋を露わにする。
A「…っ…悟…?」
見間違い、なんかじゃない。
そこにはくっきりと、はっきりと
マーキングの跡が残されていた。
…へぇ…。
恵も、本気ってことね。
それなら僕も
戦略を変えざるを得ないなぁ。
「…………ねぇ。
僕がいない間に、恵に呪力もらって
その上こんなもんまで残させて。
ちょっと無防備すぎるんじゃない?」
逃げられないように
Aの腰に手を回して、引き寄せる。
時間をかけて、怖がらせないように
ゆっくりAを落とすつもりだったけど
もうそんな悠長なことは言ってられない。
二度と、僕以外にこんな跡を
残させる隙なんてないくらいに
Aの全部は僕のものだって
まずはA自身に教え込まないとね。
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作者名:るびー | 作成日時:2024年2月15日 9時