検索窓
今日:117 hit、昨日:240 hit、合計:37,002 hit

佰肆拾肆 ページ2

家入 side








「………記憶、戻ったのか。」







五条から、Aの記憶は
戻っていないと聞いていたが…





おそらく長い眠りの中で
過去を辿ってきたのだろう。





最後に会ってから十年以上も
経っているというのに





外見も口調も変わった私を
瞬時に認識するAは
相変わらずだな。





おかげで私にも、一気に昔の記憶が
蘇るような感覚がした。














A「………一つ、訊いてもいい…?」









開いたばかりの目を伏せて
Aは遠慮がちに、言葉を発する。





まるで生きていることを
後ろめたいような、その態度に





これからされる質問を
何となく察した。









A「…………傑は、




今、どうしてる…?」








予想通りのその質問には
以前からどう答えるべきか
ずっと考えていた。





そして、その答えは既に出ている。





あまり役に立ってほしくはない
準備だったと思いながらも





過去の用意周到な自分に感謝する。





長すぎる沈黙が
取り返しのつかない誤解を
生むことだってあるから。










「………死んだよ。






五条が殺した。」










今のAには
毒にしかならない感情を
なるべく乗せず、淡々と答える。





五条には口止めされていたが
調べれば簡単に分かることだ。





真実を隠されたと知った方が
Aは傷つき、一層自分を責めるだろう。





Aは昔から、そういう奴だ。

佰肆拾伍→←設定とあらすじ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (75 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
243人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:るびー | 作成日時:2024年2月15日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。