赤羽業【アカガミのキンパツ女】18 (ページ49)

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Aside

「カエデ…っ？！」

緑色のツインテールの元触手持ちは
撃ったエアガンを投げ捨て、
代わりに対殺せんせーナイフを握りしめた。

意外な人物の参戦に驚いたのは
私だけではなかったらしい。

渚も、カルマも、殺せんせーも
視界に入る限りの人はみんな、目を見開いていた。

茅野「……A。

Aの背中は、私に任せて。」

そう言って、二代目死神に向き合い
戦闘態勢をとった。

“だからAは、京子さんと向き合って”

カエデの無言の背中が、そう語っていた。

……カエデは

殺せんせーの時間稼ぎと、お母さんと向き合うことの
二つを同時にしようとしていた私から
その役割を半分背負ってくれた。

まるで、買い物帰りの重い荷物を
一緒に持つときのように、自然に。

…嬉しい、なんて陳腐な言葉では
到底この気持ちには追い付かない。

孤独な殺し屋だった私にとって
誰かと一緒に戦うなんて、初めてだ。

生死の境目に立っているというのに
感じたことがないほど、心が躍った。

「……じゃあ

カエデの背中は、私に任せて。」

今夜、元触手持ち同士の
最強タッグが結成した瞬間だった。