784時間目 ページ22
Aside
.
全員で協力してすべての敵を倒し、
私たちはついに、対触手生物用のバリアを抜けた。
「……っ殺せんせー！」
そこには、ずっと会いたかった人がいた。
一週間前、突然会えなくなってしまったあの日から、ずっと。
これまでで最も過酷な道のりを登校してきた私たちを
殺せんせーは笑顔で出迎えてくれた。
私は気が付くと、その黄色い体に強く抱きついていた。
殺せんせーが優しく包み返してくれるせいで
歓喜あまって泣きそうになるのを、必死に堪える。
殺せんせー「ヌルフフフフ。
これではカルマ君に嫉妬されてしまいますねぇ。」
赤羽「タコに嫉妬なんてしないよ。」
殺せんせー「にゅやあ？！」
こんな時でもいつも通りな殺せんせーとカルマのおかげで
私もなんとか平常心を取り戻した。
そして殺せんせーは、三時間後にレーザーが
発射されると知っても、顔色一つ変えずに落ち着いていた。
ゆっちゃんに桃花ちゃん、寺坂、狭間ちゃん、村松、吉田…
みんなが後悔や落胆、焦燥、悲哀、憤怒に支配されても
殺せんせーだけは冷静だった。
それどころか、いつものように私たちを褒め
私たちに授業をした。
……なんで、
どうしてそんなに、落ち着いていられるの。
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作者名：るびー | 作成日時：2023年1月14日 16時
