765時間目 ページ3
Aside
私は烏間先生をからかいながら
滅多にないこの状況を楽しんでいた。
そして強い風が吹き
瞬きをして次に目を開けたときには
「…わぁ…！」
烏間先生はタキシード
イリーナ先生はウェディングドレスを着せられ
お姫様抱っこの体勢になっていた。
烏間「…なんだこれは。」
殺せんせー「くくく…
烏間先生もみんなに合わせてコスプレしなきゃ…
試着というべきですかねぇ。」
なんともお似合いなその姿に
ひやかしの声が湧く。
私もついじっと見惚れてしまったが
ふとあることに気が付いた。
…私たちもさっき
はたから見たらこんな感じだったのか、と。
烏間先生にカルマを、イリーナ先生に自分を
つい重ねて見てしまい、恥ずかしさが
私たちよりも大人な彼らは
私たちよりもずっとその衣装が馴染んでいる。
それはなんだか、まるで…
赤羽「…大人になった俺たちみたいだね。」
「…っカルマ…！」
隣に立ったカルマが肩を組んで
紅潮した私の顔を覗き込む。
ただでさえ思っていたことを言葉にされ
限界の私をさらに追い詰める。
赤羽「…………本番はさ
一緒にドレス、選ぼうね。」
「……〜〜っ！」
耳元でささやかれた甘い声に
脳はオーバーヒート寸前。
本当にもう、この男は…！
一体どれだけ私を追い込めば気が済むのか。
でも私は使い物にならなくなったその頭を
無意識に縦に振っていた。
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作者名：るびー | 作成日時：2023年1月14日 16時
