赤羽業【アカガミのキンパツ女】18 (ページ20)

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Aside

その後、私たちは作戦通りに警戒網を突破し
山中への侵入に成功していた。

そして素早くそれぞれの隊に分かれ
ターゲットを制圧するべく動き出す。

その中で私は、どの隊にも所属せず…
いや、すべての隊に所属しているとも言える。

無線でカルマの指示を聞きながら
すべての隊のサポートに回っていた。

山の入り口では磯貝君、前原、三村君と共に
銃を向けてきた男の意識を奪った。

そしてそのまま素早く駆け抜けた先で
スナイパー班が狙いを定める男たちにペイント弾で印を付け
暗闇の中での命中率を上げる。

さらに威嚇射撃で、岡島、桃花ちゃん、陽菜乃ちゃんが
罠を張った場所へ敵を誘導する。

私の役目は、この作戦の成功率を
最大限に上げることだった。

赤羽『さすがA。

おかげで作戦は全部予定通りだよ。』

無線機から聞こえてくる私の“目”である声。

作戦が予定通りに上手くいっていることに
ひとまずは安堵する。

…とは言っても、一年間暗殺の訓練を積んだこの山は
私たちにとっては家同然の場所だ。

どこにどんな木が何本あるのか
目を瞑っていても分かるくらいだ。

私のサポートがなくとも
みんなはきっと完璧に作戦を遂行できるだろう。

赤羽『じゃあそのまま、本命の方もお願いね。』

そう、これまでの行動は
あくまでもサポートだ。

私の本当の役割は、もっと別のところにある。

「…了解。」

私がカルマ隊長の右腕としての本領を発揮するのは、ここからだ。