今日:45 hit、昨日:7 hit、合計:12,956 hit
小｜中｜大
773時間目 ページ11
カルマside
烏間先生の言葉の真意に気が付いた俺たちは
それぞれ護衛付きで帰路についた。
俺たちはどうしたいのか
俺たちに何ができるのか
…殺せんせーが、どうしてほしいのか。
考えて答えを出すための道を
同時に歩き出した。
俺はちらりと、いつもよりもゆっくりとした足取りで歩くAを見つめる。
京子さんの失踪、谷川さんの死
そして殺せんせーまで…
Aの精神状態が、何よりも心配だった。
いつも辛いときほど、その感情に蓋をして
奥の奥にしまい込んで、平気な顔で無理をするから。
鷹岡がE組に来たときも
死神に
恨みをもった男たちに襲われたときも
柳沢に廃墟に呼び出されたときも…
挙げだしたらキリがない悲劇を
それが自分の運命だと受け入れてしまう。
俺の前ですら涙を見せなくなった彼女が
本当は今、どんな顔をしているのか。
分からない自分が情けない。
「……A。
今度はちゃんと、俺を頼ってね。」
こんな、Aにとっては雑音にしかならないような…
そんな陳腐な言葉しか、かけてあげられない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 53人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：るびー | 作成日時：2023年1月14日 16時
