763時間目 ページ1
Aside
赤羽「ええ〜もう着替えちゃうの？」
と言いながら引き止めるカルマを無視して
脱いだウェディングドレスを手に持つ。
殺せんせーに返そうとしたのだが
飽きずに写真を撮りまくっているため隙がなく
仕方なく後で返すことにした。
誰よりも速く動けるくせに
誰よりも時間を惜しんで せかせかしているその姿は
やはりなんだか微笑ましい。
茅野「この二月の殺せんせー
もちろん受験とかいろいろ助けてくれたけど…
全体的に好き放題やってたよね。」
潮田「うん…僕ら振り回されっぱなしだった。」
そう話す二人も、どこか嬉しそうだった。
結局、私たち暗殺者は
ターゲットに振り回される生活を
心から楽しんでいたんだ。
烏間「多分、君らに甘えているんだろう。」
「烏間先生…。」
いつもの黒いスーツ姿の烏間先生が
私たちのもとへと歩み寄る。
烏間「一月までの授業を通して、君らはもう十分に育った。
一人前になった生徒に、今度は自分が少し甘えたい。
…そう思っているのかもな。」
その言葉と表情で
烏間先生も変わったなぁと思う。
以前までの彼ならきっと
そんな考え方はしなかっただろう。
こうして、私たちに歩み寄ることもなかった。
…本当に、殺せんせーは恐ろしい。
本来教師ではない防衛省の精鋭までも
立派な一人の先生にしてしまうのだから。
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作者名：るびー | 作成日時：2023年1月14日 16時
