◆…29…◆ ページ29
『あー…あの〜…えっと〜……
その…』
顔は見えない。
向こう側を向かれてるから。
けど、見えた耳は赤かった。
「何、それ。好きだからって何。」
『いや！違う違う…例えばの話やからさ！あの、違うから！忘れて…』
「無理。聞いたもん。」
“好き”
そんなワードを聞いたのはいつぶりだろう。
中学から高校一年と遊びまくっていた時にすら彼氏なんて作ったことがない私に一番縁遠い言葉。
キラキラしてる人は、苦手だった。
だからと言って地味な人の隣も歩きたくなかった。
というか、別にいらなかった。
特別な存在なんて、つくったらつくったでめんどくさいと分かってたから。
「流星。」
『っ、…何やねん。』
「意味、教えて。」
面と向かって名前を呼んだのはそういえば初めて。
流星は綺麗な金髪をかきながらようやくこっちを向いた。
『だからぁ……俺は…好きやねん。』
「…主語がないけど。」
『あぁ、もう！！汲み取ってや！俺こんなん初めてやから分からんねん！』
何で私キレられて……
『Aがっ！好きです！！』
怒鳴りながらも、ちゃんと目を見て言ってくれた。
“好き”と。
心臓が痛いほど鳴っている。
こういう経験はしたことないから、これがどんなものなのか分からない。
「流星…」
『何！』
「心臓、痛いの何で？」
『…え？』
「好きって言われてから…心臓痛い。」
『お前、恋したことないん？』
「ないよ。」
そう思える相手がいなかった。
男女の間に友情は成立しないって言うけど、私には友情しかなかった。
男子といても心臓が痛くならなかった。
『心臓痛いんか。』
「うん。」
『それはな………
お前も俺を好きな証や。』
軽い、軽いリップ音がした。
それは多分“キス”というもの。
触れられることを毛嫌いする私が、流星だけは受け入れられた。
何よりの、証拠だよね。
「流星。」
『ん。』
「……好、き。」
『………ん。』
なぜかとても、幸せな気持ちになった。
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カジャ(プロフ) - 藤井侑李さん» めっちゃええやん笑 私んとこ教え方下手な上にそんなんくれへんで。数学の教師でええ人おらん… (2016年12月3日 8時) (
レス) id: f97b69330d (このIDを非表示/違反報告)
藤井侑李(プロフ) - カジャさん» あー確かに！ こっちは今の数学の先生が優しいから部分点くれるよー笑 (2016年12月2日 22時) (レス) id: 5c49c99a1a (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - 藤井侑李さん» 国語と英語って多少間違ってもマイナス一点とかやってくれるから笑 (2016年12月2日 22時) (レス) id: f97b69330d (このIDを非表示/違反報告)
藤井侑李(プロフ) - カジャさん» 激しく同意ww (2016年12月2日 20時) (レス) id: 5c49c99a1a (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - 藤井侑李さん» なー！理数系できる人はほんまに頭ええと思う笑 (2016年12月2日 20時) (レス) id: f97b69330d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カジャ x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kajya1734
作成日時：2016年10月23日 14時
