【コード・ブルー】〜この手に願いを込めて〜3.

127.コード・ブルー ページ33

藍沢「どんな状態だ？」



「内頸動脈解離、血行再建が必要になると思う」



藍沢「ハイフローバイパスか



俺たちだけじゃ無理だな。新海を呼ぼう」



「そうね、新海先生に連絡して」


看護師「はいっ」

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


新海「内頸動脈解離だって？」



「ええ、ハイフローバイパスしたいの」



新海「でも、」



藍沢「可能性はある、


総頸動脈にテープくぐらせろ」



灰谷「はい」



「慎重にね」



灰谷「はい」




新海「でも、出血量が多すぎるし 全身状態も良くない


80代だろ？可能性って言っても10％もないだろ」



確かにそうだ、でも


藍沢「踏切で立ち往生していたこの患者を助ける為に男性が1人亡くなった。


彼は、その日結婚式を挙げるはずだった」



藍沢が隣のベットにねる美央さんに聞こえるような声の大きさで話す



藍沢「一緒に遮断機をくぐって、助けようとした新婦も重症を負ってそこにいる



なにもなければ夫婦になるはずだった2人が命がけで救った命だ


出来ることは全てしてやりたい



たとえ可能性が低くても、」






新海「オペ室へ急ごう」




オペ室へ向かうとき振り返ると
涙を流す美央さんが見えた



そのとき、心から思った



絶対に助けたい、って。

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