【コード・ブルー】〜この手に願いを込めて〜2.

82.コード・ブルー ページ35

「申し訳ありませんでしたっ！！」



麻梨「え？」



「それ、私です」



麻梨「そうなんですか」



「5年前、謝罪もせずやめたのは私です」



白石「瀬名先生」



麻梨「じゃあ、和人、和人のこと返してください」



「え」



麻梨「もう辞められたら会えないだろうから、諦めてたけど


こうやって会えたんですから」



そう不気味に麻梨さんは笑った



麻梨「返して、和人を返してよっ！！」



優毅「おいっ！いい加減に「黙ってて」



麻梨「患者殺して、まだ医者続けてるわけ？」



「はぁっ、はぁっ、すみませっ」



白石「瀬名先生っ」



藍沢「どうした、瀬名！」



「いいの、私が悪いから」



白石「でも、あれはどう考えても不慮の事故じゃない」



あの時、素直に医者を辞めておけば良かった

そんな思いが脳裏をよぎった



優毅「もうやめてくれよっ」



その一言でICU全体が静まり返った



優毅「和人が死んだのもっ、恋乃実がこうなったのも全部俺のせいなんだ



俺は、和人を家において自分だけ逃げた



今回だって、溺れた時俺は恋乃実の手を離したんだ」



麻梨「なんで、なんで離したのっ！？」



優毅「俺は、弱いんだ


自分のことしか考えられない、臆病ものなんだ」



そのときだった



看護師「先生っ、恋乃実さん意識回復してますっ」



藍沢「痛み刺激に反応がある



植物状態は回避できました」



麻梨「よかったぁ」



優毅「ありがとうございます、ありがとうございます」




よかった



藍沢「瀬名、ちょっと休め」



「でも」



優毅「休んでください先生」



その言葉に甘えて1時間程休憩をもらった

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