【コード・ブルー】〜この手に願いを込めて〜2.

73.コード・ブルー ページ26

スタッフステーションにつくとなにやら慌ただしい

「どうしました？」


橘「急変だ」


ピピピ、ピピピ、ピピピ



橘「状況は！？」



三井「DCした



胸が苦しいって言った後、急にVFになった」



看護師「パルスチェックです」



橘「暁人くん」



「挿管準備して」




暁人くん

橘先生の息子さんと仲がいい


暁人くんは優輔くんと同じ拡張型心筋症



暁人くんを心配そうに隣のベットから見ている優輔くん





「優輔くん、大丈夫だから」



優輔「ほんと？」



「全力を尽くすからね」




拡張型心筋症は、移植しか方法がない

でも移植医療はそう上手くは行かない


移植を希望して臓器がまわってくるのには相当時間がかかる
自分の番が回ってくる前に亡くなってしまうことも少なくない



三井「戻った」



看護師「16時42分心拍再開です」



医師「心筋全体の動きが悪い



取り返しのつかなくなる前にECMO入れよう」



橘「オペ室移すぞ」



看護師「はい」



藍沢「白石達も呼んだ方がいいな」



「そうね」



橘「バルパンも準備してくれ」



「はい」



橘「循環器内科の井上呼んでくれ」



優輔「暁人.......」



橘「ベット動かすぞ」



＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「佐倉暁人くん、11歳男児


拡張型心筋症による心不全に心筋梗塞を合併してる」




緋山「肺出血がひどい」



橘「井上、抗凝固剤どうする？これ以上出血が止まらん」



井上「とりあえず切ってくれてかまわない



FFPもっと入れてくれ



生きてなきゃ、血栓もクソもない」




藍沢「ACT測定します」




「おかしい、血圧が上がってこない



ノルアド投与して」




白石「わかった」




藤川「血圧チェックします」




橘「なんで上がってこない




藍沢、エコーやってくれ」




藍沢「はい、藤川コレ頼む」




藤川「ああ」




藍沢「ベットアップ



失礼します




心嚢に大量にたまってます」




橘「穿刺してぬくぞ




留置用カテーテル」




雪村「はい」




橘「クーパー」




冴島「はい」




橘「心破裂か」




井上「輸血続けてくれ」




橘「頑張れよ、暁人くん。おじさんが助けてやるからな〜」




わたしも、優輔くんに大丈夫っていったんだからっ


全力でやらなきゃ




「穿刺部からも出血してきた」




橘「がんばれ〜、がんばれよ〜」




鳴り止まないアラーム音



この音はいつ聞いても嫌な気分になる＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

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