【コード・ブルー】〜この手に願いを込めて〜2.

71.コード・ブルー ページ24

「仮性動脈瘤が進行してる、これだと内シャントだと無理ね」



ウィーン



新海「どうなってる？」



手術室に入って来た新海先生



藍沢先生と話し合った結果、
腕の血管を左脳の血管につなぎバイパスをつくって左脳に血管を送るということになった



そこで私達だけだと難しいと判断して新海先生も呼んだって言うわけ

新海先生、ちょっとウザいとこあるけど腕は確かだしね



藍沢「左頸動脈遮断したいが交通動脈が未発達だ」



新海「そうなると俺の手が必要だな」



そう藍沢先生の目を見て自信ありげに笑う新海先生



＿＿＿＿＿＿＿＿＿

藍沢「橈骨動脈とれるぞ」



新海「こっちも、もう硬膜を切るところだ」



雪村「テンション強めにかけます」



藍沢「15cmで大丈夫か？」



新海「十分だ」


さすがだなぁ


みんなもびっくりしてるよ


この手際の良さ、ちょっと前まで同じ脳外科で働いてたけどやっぱり凄い



藍沢「瀬名、グラフト断端のトリミングやっておいてくれ」



「了解」



新海「フィッシュマウスにしておく」




＿＿＿＿＿＿＿＿＿

新海「通すよ」



「「コクっ」」



新海「わー、きれいなバイパスだ。しわ一つない」



冴島「ドップラーで確認しますか」



藍沢「その必要はなさそうだ」



新海「完璧な仕上がりだ」



「じゃあ、頸動脈遮断しよ。ブルドック鉗子



よし、藍沢先生。抜いていいよ」



藍沢「ああ」




藍沢が鉄串に手をかけた時、手術室に緊張がはしる









スっ




藍沢「抜けた」



カラン、カランっ



「出血はないみたいね」




よかった
上手くいって



藍沢「仮性動脈瘤切除する



瀬名、血管縫合サポートしてくれ」




「わかった、6-0ナイロン準備して」




藍沢「閉じるのはフェローに任せる」




＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


藍沢「助かった」


新海「いやぁ、お前の腕が落ちてないことがわかって安心したよ



あ、あと瀬名先生もね」



「その私のついで感なんなんですか」



新海「ごめん、ごめんｗｗ」



ケラケラ笑う新海先生



「はぁ。」



新海「あ、そうだ。奏ちゃん待ってるよ」



藍沢「この後、行く」



昨日新海先生から連絡もらったけど

ここまで来ても手術をしない奏ちゃんは本当に強いなぁ



新海「頭痛も吐き気も相当ある、普通なら耐えられるレベルじゃない」



「私も行っていいかな」



藍沢「.........ああ。」

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